2017年11月24日

<ベジャール・セレブレーション>2日間。

BBLと東バの合同ガラ<ベジャール・セレブレーション>の公演に、2日間行ってまいりました。

11月22日。ベジャールさんの命日に日本でBBLの公演が見られたことに感謝です。

今回の日本公演をここまで見てきて思ったのは、やっぱりBBLが好きだな〜ということです。ずっと好きでしたが、実はここしばらく、どこかモヤモヤしたものを抱えながら見ていました。それが今回は感じなかったんです。ベジャールさんの死後、「新生BBL」と言われてきましたが、10年経った今、やっと本当に「新生BBL」としてのスタートを切ったのではないかと思いました。そりゃあ、そうですよね。あの大きすぎる存在のベジャールさんが亡くなって、すぐにすべてが上手くいくわけないですよね。ダンサーは絶えず入れ替わり、作品を模索し、何が正解かわからなくても前に進まなくてはいけない。この10年間、ジル・ロマンは絶えず止まらずに、BBLが進み続ける姿を見せてくれた。そしてまた改めて、やっぱりBBLが好き!と思わせてくれました。これからも困難な道が続くと思います。どのカンパニーだって、楽な道なんてないですよね。絶えず毎日が、「新生BBL」のスタートラインなのかもしれません。

もう一つ思ったのは、ベジャールを受け継ぐということは、過去とまったく同じように踊ることではないのかもしれないとういことです。今踊っているダンサーがワクワクして、今見ている私たちがワクワクする。もちろん、振付言語とか、動きに込められた意味とか、変えちゃいけないものもあると思うけど、大事なのはそこなんじゃないかなと思いました。実際、ダンサーは生き生きしてたし、見ている私はとてもワクワクしました。それがなければ、何も始まらないんじゃないかと思ったんです。今を生きることの大切さを感じたような気がします。もしかしたら、10年経ってやっと私自身が今のBBLを見られるようになったのかもしれない。問題は、私にもあったのかもしれません。

さらに、今回のジル作品「テム・エ・ヴァリアシオン」を見ながら、振付をすることって大事なのかもしれないと思いました。ベジャールさんがジルに振付をするようにと言ったことの意味がわかったような気がします。本当の意味でダンサーを見ること、知ること。そしてダンサーから得ること。振付という共同作業以上のコミュニケーションはないのかもしれないと思いました。芸術監督のジルが一番ダンサーをわかっていなければいけない。そのために、振付ほど大事なものはないんじゃないか、と。何があっても今のダンサーたちと前に進むために、振付をし続けることは大事なことなのかもしれません。「テム・エ・ヴァリアシオン」は、今のダンサーがよくわかるいい作品でした。『魔笛』だけではわからなかったダンサーの個性が見えてきた。それは、ジルがダンサーたちの個性をわかって作っているからではないかと思ったんです。振付作業の尊さを見た気がしました。

まだ日本公演は残っていますが、私の個人的な気持ちとしては、これからもBBLを追いかけたいと思えたことが、本当に嬉しかったです。というわけで、西宮の『魔笛』のチケットを取ってしまいました(笑)。仕事をどうやって休むかは、聞かないで下さい〜。

2日間のキャストを載せておきます。
ダンマガのインタビューで「ウント・ゾー・ヴァイター」を踊る予定と言っていた大貫さんですが、2日間ともペドロソが踊りました。「テム・エ・ヴァリアシオン」の群舞にはいましたね。やはり本調子ではないんでしょうか、、。大貫さんの「ウント・ゾー・ヴァイター」が見られなかったのは、ものすごく残念、、、。そして自分、クゥィンテン・ギリアムズがたぶんすごく好きなタイプのダンサーだということがわかりました。ベジャールが描くところの道化が似合いそうなダンサーに弱いんですよね〜。今回は道化の役ではなかったけど、首にレースのカラーを着けて踊った「ロッシーニアーナ」の雰囲気がすごく好きでした。と思いきや、幕開きの「1789・・・そして私たち」では爽やかなソロを踊ってたし、さらにその前のイントロダクションでは丁寧なバーレッスンを披露。あの役割を与えられるということに、ジルの信頼を感じると言ったら大袈裟でしょうか。大袈裟か(笑)。「ヘヴン・フォー・エヴリワン」を踊ってほしいな〜と思うんですが、2017年の映像を見る限り(Youtube)、踊っているのはギリアムズではないようです。というか、ガブリエルがジルの役どころを踊ってるんですね〜。そろそろ『バレエ・フォー・ライフ』が見たいです〜。

<ベジャール・セレブレーション>
2018年11月22日(水)19:00、23日(木・祝)14:00
東京文化会館

第1部 「テム・エ・ヴァリアシオン」

振付:ジル・ロマン
音楽:シティ・パーカッション(ティエリー・ホーシュテッター&jBメイアー)によるライブ演奏
     ニック・ケイヴ&ウォーレン・エリスによるサウンドトラック

アランナ・アーキバルド、ジャスミン・カマロタ、キャサリーン・ティエルヘルム
スン・ジャユン、ジェイム・オエッソ
リザ・カノ、ファブリス・ガララーグ、ハビエル・カサド・スアレス
ガブリエル・アレナス・ルイス、、ヴィト・パンシーニ、ジュリアン・ファヴロー
マッティア・ガリオット、ローレンス・リグ、クゥィンテン・ギリアムズ、
ドノヴァーヌ・ヴィクトワール、ミケランジェロ・ケルーチ、クレリア・メルシエ
キアラ・ポスカ、大橋真理、、フロリアーヌ・ビジョン、カルメ・アンドレス
ヴァレリア・フランク、オアナ・コジョカル、エリザベット・ロス、カテリーナ・シャルキナ
スヴェトラーナ・シプラトワ、コナー・バーロー
モーリス・ベジャール・バレエ団

第2部 「ベジャール・セレブレーション」

振付:モーリス・ベジャール  振付指導:ジル・ロマン

1. 『1789・・そして私たち』より 第一交響曲

  コナー・バーロー、スヴェトラーナ・シプラトワ、ダニエル・ゴールドスミス
  大橋真理、クゥィンテン・ギリアムズ、モーリス・ベジャール・バレエ団
  加藤くるみ、上田実歩、浦由美子、中島理子、榊優美枝、足立真里亜
  中村祐司、山田眞央、高橋慈生、安楽葵、岡本壮太、岡ア司

2.『ヘリオガバル』より

  アランナ・アーキバルド−ジェイム・オエッソ
  ポルシア・アダムズ(22日)、カルメ・アンドレス(23日)−アントワーヌ・ル・モアル
  
3. 『わが夢の都ウィーン』より 「シャンブル・セパレへ行きましょう」

  エリザベット・ロス、ジュリアン・ファヴロー

4. 『ライト』より 「レジデンツ」

  岸本夏未、二瓶加奈子、金子仁美、中川美雪、中島理子
  岡崎隼也、杉山優一、入戸野伊織、樋口祐輝、井福俊太郎

5. 『アレポ』より

  奈良春夏 ― 木村和夫
  伝田陽美(22日)、川島麻実子(23日) ― ブラウリオ・アルバレス

6.『わが夢の都ウィーン』より 「ウント・ゾー・ヴァイター」

  ヴィクトル・ユーゴー・ペドロソ

7. 『ディブク』より ハナンとレア

  ジャスミン・カマロタ、ヴィト・パンシーニ(22日)
  リザ・カノ、ハビエル・カサド・スアレス(23日)

8. 『バロッコ・ベルカント』より パ・ド・シス

  沖香菜子、三雲友里加、政本絵美
  秋元康臣、宮川新大、岸本秀雄

9.『パトリス・シェローが、三島とエヴァ・ペロンの出会いを演出する』より

  大橋真理、スン・ジャユン

10. 『ハムレット』より ハムレットとその母妃

  エリザベット・ロス、ジュリアン・ファヴロー

11. 『我々のファウスト』より パ・ド・ドゥ

  上野水香 ― 柄本 弾

12.『バクチ』より 「バクチV」シヴァとシャクティーの踊り

  カテリーナ・シャルキナ、ファブリス・ガララーグ(22日)、コナー・バーロー(23日)

13.『ロッシーニアーナ』より ティエポロのプルチネッラ

  ローレンス・リグ、クゥィンテン・ギリアムズ

14. 『1789・・・そして私たち』より 第九交響曲

  キャサリーン・ティエルヘルム ― スン・ジャユン、
  スヴェトラーナ・シプラトワ  ―  ダニエル・ゴールドスミス、
  モーリス・ベジャール・バレエ団
  渡辺理恵 ― 永田雄大、吉川留衣 ― 和田康佑
posted by uno at 15:36| Comment(0) | バレエ公演2017 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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