2017年03月28日

東京バレエ団<ウィンター・ガラ>2017年2月25日 【神奈川】

東京バレエ団<ウィンター・ガラ>、神奈川公演の感想です。

東京バレエ団<ウィンター・ガラ>
2017年2月25日(土)15:00 神奈川県民ホール 大ホール

「中国の不思議な役人」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:ベラ・バルトーク  

無頼漢の首領:柄本弾
第二の無頼漢―娘:宮川新大
ジークフリート:森川茉央
若い男:伝田陽美
中国の不思議な役人:木村和夫

「イン・ザ・ナイト」 
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:フレデリック・ショパン  

沖香菜子−秋元康臣
崔美実−ブラウリオ・アルバレス
川島麻実子−柄本弾

ピアノ:松木慶子

 「ボレロ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:モーリス・ラヴェル

上野水香

杉山優一、岸本秀雄、森川茉央、永田雄大

「中国の不思議な役人」

木村さん最後の『中国の不思議な役人』ということで、すみません、この日はもう木村さんしか見ていませんでした。これが最後と決めるのは惜しいと思えるような、すごい役人でした。ただ、次の上演が何年後になるかわからないわけで、そのとき納得のいくパフォーマンスができるかどうかは、本人にもわからないのではないでしょうか。2013年に役人を踊ったときも、まったく同じことを思いました。でも、4年後の今回、木村さんは衰えるどころか深化したんじゃないかと思えるような役人を見せてくれました。もしかして1年後、2年後、上演が決定したとき、「踊れそうだな」と思ったら、復活してほしいなと思ってしまいました。今はまだ、木村さんの他に役人を踊れそうな人が思い浮かびません。どこまでが木村さんで、どこからが役人なのかわからなくなる、渾身の舞台だったと思います。

「イン・ザ・ナイト」

なんと言ってもこの日の衝撃は、「イン・ザ・ナイト」の川島さんでした。やっぱり川島さんて、すごい人かも。「あれ?なんだろ、これ。なんだ、なんだ?」と思っているうちにぐいぐい引き込まれて、終盤の膝を折って手のひらを差し出すところで、もう堪えきれず涙が溢れてしまいました。あの場面が本当に素敵なんです。2人が向かい合って立ち、女性が右手で男性の右肩に触れ、左手で左肩に触れ、腰、脚と同様に触れていき、最後に膝を折って頭を垂れ、両方の手のひらを見せて腕を差し出します。もうそこで滂沱。そして、男性がその手を取り、女性をポワントのまま立たせます。ノイマイヤーの振付にも登場する、この手のひらを差し出すという行為(さらにそこに頬を寄せたりする)は、心打たれるものがあります。
水香さんは華やかでよかったんだけど、少し手の動きなどか好みじゃないな〜という部分もあって、川島さんはそのあたりも抑えられていたので、私にとっては気になる部分がなかったのもよかったんだと思います。抑制の効いた大人のドラマチックというか、ロビンズの枠をはみ出さずにここまで心揺さぶる踊りを見せ、自分の世界観を築いた川島さんに本当に驚かされました。
川島さんのすごいところは、見る度に「やっぱりすごい人かも」と思わせてくれるところかもしれません。それが、マラーホフの『眠り』を踊ったときからずっと続いているような気がします。

第2パ・ド・ドゥの崔さんもとても素敵でした。艶やかで気品があり、キリリとした美しさを見せてくれました。アルバレスとの雰囲気はもちろん素敵♪ 大人っぽい人だなぁと思っていた崔さんですが、やはり川島さんの大人っぽさには敵わないんだな〜と。大人のエレガンスを見せてくれた川島さんも、年頃の娘さんのような眩い美しさを見せてくれた崔さんも、どちらも素敵でした。崔さんは、ちょっと気の強そうなところも可愛いです(♪)。

この神奈川公演では水香さんが『ボレロ』を踊るので、東京とは違うキャストが組まれたわけですが、川島さんが2つのパ・ド・ドゥを踊ると知って、楽しみではあるけど、よほど友佳理さんに気に入られているんだな〜と思っていました。しかし、実際に彼女の踊りを見て、これは川島さんに踊らせるべきだったと深く納得しました。他のキャストも見てみたいですが、この川島さんが見られたことは本当によかったと思います。

「ボレロ」

私としてはどちらかと言うと好みではないほうの水香さんのメロディだったかもしれません〜。ちょっとだけやり過ぎというか、装飾的に感じてしまう瞬間がありました。例えば、腕で髪をかき上げながら1回転するところとか、何を感じていいのか迷うところもあったりして、、。もっとシンプルな彼女ほうが好きです。とても熱演だったし、会場の反応はとてもよかったです。前髪を少し分けて、おでこを見せていたのはよかったな〜と思いました。って、普通はそんなとこどうでもいいのかな(苦笑)。
posted by uno at 13:47| Comment(0) | バレエ公演2017 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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