2010年05月24日

東バ『オネーギン』、神奈川公演でした。

東京バレエ団『オネーギン』、神奈川の公演に行ってまいりました。本当に最終日。今日もすごくいい舞台でした。見ているときはワナワナと感動。見終わった後はジンワリと感動。なんて素敵な舞台を見せてもらったんだろうと、関わったすべての人に感謝したい気持ちになりました。

木村さんのオネーギンを焼き付けなければと意気込んでいたんですが、始まったらそんな考えは吹っ飛んでしまって、ただただ木村さんの姿にウットリするだけ、、、。きっと自分、すごい顔して見てたと思います(笑)。よく漫画家さんが、描いているキャラクターと同じ表情をして描くっていうじゃないですか。キャラクターが泣いている表情を描いているときは、同じように顔を歪めて描いている、という。今日の私はそんな感じでした。

パ・ド・ドゥは「鏡」も「手紙」も、サポートやリフトの安定感が格段にUPしていたと思います。なんかもう、その辺の2人のパートナーシップというか、意気込みにもやたらと感動してしまって、、、。初日の緊張感もよかったし、今日の精度の増したパ・ド・ドゥもよかったし、どちらの舞台も忘れなれないものになるなぁ、と。
「手紙」のパ・ド・ドゥの場では、もう最初から友佳理さんの気迫すら感じる佇まいがすごかったです。それに押されてか、グレーミン公爵の平野さんのキスも前回よりも熱い。タチヤーナの手に3回もキスをしていました。
そして最後のパ・ド・ドゥ。あとはもう2人の世界でした。パ・ド・ドゥって、ああやって2人で反応しあって、渦のように周りを絡め取っていくんだなぁ、と。「ああしよう、こうしよう」という段取り的なことではなく、もちろん段取りはあるんだけど、その向こう側が大切なんだな〜と思ったりしました。
どうすればあの感動を留めておくことができるんでしょうね、、、。いや、そもそも感動は留めておくものではないんじゃないか、とか…。そんなことを後から考えてしまいました。なんか、いろいろ回りくどい人間ですみません、、(苦笑)。

「手紙」のパ・ド・ドゥの中で、友佳理さんは何度か机のある場所に戻り、そこに置いてあるオネーギンの手紙に手を触れます。そして、その度にオネーギンに引き戻される。目の前に、あんなにも恋した人がいる。しかも、彼は今すべてをさらけ出して自分に愛を乞うている。惹かれつつも、それでも決して応えるわけにはいかない。彼女は、あの手紙に立ち返るたびに、現実を噛み締めるのではないかと思います。決して戻れないという、戻らないという現実に。あの場所だけが現実との接点だったのではないかと思いました。

最初のカーテンコール。ピッタリと寄り添って立つ2人が印象的でした。まるで、幕が上がったことに気が付いていなかったみたいに、2人がハッと顔を上げたんです。そんなことってあるかしら、、、? でも本当に、そんな感じだったんです。思ったよりも幕が早く開いたのか、思ったりより深く入り込んでいたのか、私の思い過ごしなのか、実際のところはわからないんですが、思いがけない姿にちょっと感激してしまいました。
カーテンコールで、指揮者のジェームズ・タグルさんと主演2人に渡された花束を、木村さんは友佳理さんにスマートに進呈(♪)。しかも、深々と頭を下げた姿が印象的でした。

近いうちに再演してほしいと思う反面、しばらくはこの気持ちを上塗りさせずに噛み締めていたいという気もします。いや、でもやっぱり、そう遠くないうちに再演してほしいな。
posted by uno at 00:21| Comment(0) | バレエ日記2010 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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