2020年01月23日

東京バレエ団 新制作『くるみ割り人形』12月15日

昨年の東バ新制作『くるみ』、3日目の感想です。なんとか3日間、UPしました。

東京バレエ団 新制作『くるみ割り人形』全2幕
2019年12月15日(日)14:00 東京文化会館

音楽:ピョートル・チャイコフスキー
台本:マリウス・プティパ(E.T.Aホフマンの童話に基づく)
改定演出/振付:斎藤友佳理
    (レフ・イワーノフ及びワシーリー・ワイノーネンに基づく)
舞台美術:アンドレイ・ボイテンコ
装置・衣装コンセプト:ニコライ・フョードロフ
装置:セルゲイ・グーセヴ、ナタリア・コズコ
照明デザイン:アレクサンドル・ナウーモフ
衣装デザイン画制作:オリガ・コロステリョーワ
衣装技術:ユリヤ・ベルリャーエワ

マーシャ:秋山瑛
くるみ割り王子:宮川新大
ドロッセルマイヤー:ブラウリオ・アルバレス
ピエロ:鳥海創
コロンビーヌ:涌田美紀
ムーア人:岡崎隼也

【第1幕】
マーシャの父:森川茉央
マーシャの母:政本絵美
弟のフリッツ:岸本夏未
ねずみの王様:杉山優一

【第2幕】
スペイン:三雲友里加、生方隆之介
アラビア:政本絵美、森川茉央
ロシア:加藤くるみ、池本祥真、昂師吏功
中国:中川美雪、海田一成
フランス:金子仁美、足立真里亜、樋口祐輝
花のワルツ(ソリスト):
  伝田陽美−岡ア 司、上田実歩−杉山優一
  浦由美子−南江祐生、菊池彩美−和田康佑

東京バレエ団が37年ぶりにリニューアルした『くるみ割り人形』、最終日は秋山瑛さんのマーシャ・デビューでした。とってもよかったです〜♪ デビューとは思えない堂々たる舞台。1幕のマーシャはさぞ可愛いだろうと思ってたら、本っ当に可愛かった♪  「可ー愛ーいぃ〜♪」とデレデレしてたら、今度はクラシック・チュチュで優雅に踊る姿に一気に心奪われました。つまり、すっかり魅了されたわけです(笑)。
彼女は演じることが好きなのかもしれないですね〜。例えば、フリッツにくるみ割り人形を壊されて泣くときと、宮川さん演じるくるみ割り王子がネズミの王様との戦いに倒れた姿に泣くときとで、演技が違っていたのが印象的でした。前者は子どもらしく「えーん、えん」という感じ。後者では心を痛めて泣いている様子が伝わってきて、こちらまで切なくなりました。

そして、宮川さんが優しげな王子でとってもよかったんですよ〜♪ サポートやリフトも丁寧で、入団した頃よりも、相手と踊るということが本当に上手くなった。偉そうな言い方してすみません。でも本当によかったんです。文句なしの王子でした。2人の雰囲気もよかったな〜。またこの2人で見たい!と思わせるものがありました。
もうGPDDでは、宮川さんの踊りが冴え渡っていました。ヴァリエーションは隙のない美しい仕上がり。ふんわり跳んで、音もなく着地。重力を感じさせないマネージュ。跳躍力があるので、ザンレール時の滞空時間が長く、そのため回転にも5番の着地にも余裕があります。もう清々しいことこの上ない。ピルエットのプレパレーション時の、美しい爪先も印象的でした。

しかし、初日の弾さんの着地もほぼ無音で感心したし、男女ともに以前に比べて格段に足音が静かになったな〜と。女子のコール・ドはもちろん、男子の着地もドスン系はいなくなったような気がします。これはやはり、友佳理さんが相当まめに指導してるんだろうな、と。男子に限って言えば、友佳理さんが芸監になる少し前くらいから、意識は変わってたのかな〜という気もします。松下さんとかの時代。あの時代、マラーホフやルグリが助言してくれたりしてましたもんね〜。友佳理さんも、松下さんに名言を残してるけど♪(忘れもしない「アームスに宇宙」)。

マーシャの演技としては、3人の中では秋山さんが一番幼さを演出していたと思います。まあ、実際に秋山さんが一番若いということもあるので、それぞれの年齢に合ったマーシャを表現していたと思いました。
その、愛らしいマーシャを演じたのち、ガラリと雰囲気を変え、美しく優雅で気品あるGPDDを披露した秋山さん。エピローグ、ベッドで目覚めたマーシャは、また幼い少女に戻っていたんです。すごい人かも〜。
ネズミと兵隊との戦いを、巨大化した椅子の上で見守るシーンは、川島さんや沖さんのほうが自然だったかもしれません。あそこは難しそうですよね〜。カメラの真ん中にはいないけど、物語に合わせてマーシャとして存在しなければならない。一瞬でも隙や迷いは見せられないし、やりすぎてもいけない。ああいうところは難しい場面だよな〜と思ってしまいます。いや、もちろん真ん中で踊るほうが難しいとは思うんですが、違う意味の難しさがあるよな、と。
  
アルバレスのドロッセルマイヤーは、コミカルを演じつつもエレガントな紳士で素敵。政本さんの母が美しかった〜♪ 政本さんはアラビアもとっても美しかったです。三雲さんのスペインがとてもよかった。三雲さんはリラの精やドリアードの女王などのイメージが強いけど、今回のスペインはすごくよかったので、これなら全然キトリも有りだなと思いました。子ども版『ドン・キ』からでもいいし、背が高いのでメルセデスだって素敵だと思います。2日目に三雲さんとアラビアを踊った生方さんが、ここでも三雲さんと組んでスペインに抜擢。よかったです〜。アラビアも好印象だったけど、スペインのほうがわかりやすくよかった。テクニックもあるし背も高い。長い手足が空間に気持ちよく広がります。ジャンプも高くて奇麗だった。ロシアの池本さんはやっぱりすごいし、昴師さんも魅力的♪ 中国の中川ー海田に癒され、金子ー足立のフランスにニヤニヤ、花のワルツにウットリ。
そして最後、少女に戻った秋山さんに驚嘆して、幕が下りました。 


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posted by uno at 18:49| Comment(0) | バレエ公演2019 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする