2017年08月31日

東京バレエ団 子どものためのバレエ『ねむれる森の美女』8月23日 夕方【小金井】

東バ、子どものためのバレエ『ねむれる森の美女』、小金井の夕方公演の感想です。1ヶ月にわたる全国公演のラストを飾る公演でした。

東京バレエ団 子どものためのバレエ『ねむれる森の美女』 【小金井】
2017年8月23日(水)16:00 小金井 宮城楽器ホール

オーロラ姫:秋山瑛
デジレ王子:宮川新大
リラの精:崔美実
カラボス:吉川留衣
カタラビュット(式典長):岡崎隼也
王さま:木村和夫
王妃さま:矢島まい

<プロローグ・第1幕>
優しさの精:金子仁美
やんちゃの精:最上奈々
気前よさの精:足立真里亜
のんきの精:中島理子
度胸の精:中川美雪

4人の王子:杉山優一、ブラウリオ・アルバレス、宮崎大樹、安楽葵
オーロラの友人:加藤くるみ、波多野渚砂、菊池彩美、柿崎佑奈

<第2幕>
フロリナ王女と青い鳥:足立真里亜、井福俊太郎
白い猫と長靴をはいた猫:中川美雪、高橋慈生
赤ずきんとおおかみ:中島理子、永田雄大
シンデレラとフォーチュン王子:加藤くるみ、宮崎大樹
白雪姫:波多野渚砂

オーロラの秋山さんが、か、可愛い、、、、(♪)。可愛いだろうなぁとは思ってたけど、想像以上の可愛さでした〜。気が付いたら、あまりの可愛らしさに目を細めて見ている自分がいました。やっぱり、オーロラを踊る資質ってあるよな〜と、ふとそんなことを思ってしまいました。いや、イメージの違う役を踊りきることに一つの醍醐味があることは間違いがありません。その感動は何ものにも変えがたいものがあります。だから、どちらが良いというわけではなく、オーロラを踊る資質って確かにあるよな〜と思ったんです。そんなことを考えさせる、彼女のオーロラでした。
もちろん、ただ可愛らしかっただけではなく、技術も風情もしっかりあって、全幕ではないとはいえスタミナも切れなかったし、素晴らしいデビューだったと思います。秋山さんも昼公演の金子さんも、実に落ち着いていて素晴らしいなぁと思ってしまいました。ツアーの序盤だったら少し違ったんでしょうか。
それにしても、父親(木村さん)を見上げる表情が可愛くて、思わず私まで父親目線に(苦笑)。プロムナードのときも、次の王子の手を取るまでは手元を見ているんだけど、無事に手を取った瞬間、王子の目を見て微笑むんです。それがもう健気で可愛すぎて♪ オーロラと王子たちがプロムナードでアイコンタクトを取るあの瞬間が、結構好きだったりします。

デジレ王子の宮川さんも丁寧な踊りでよかったです。宮川さんのザンレールは美しい。本当に綺麗に5番に入りますよね〜。。「5番、5番」とうるさくてすみません(苦笑)。サポートもよかったし、秋山さんとのユニゾンも綺麗でした。コーダの終盤、2人が並んでアラベスクで下がっていくところも、2人の動きがぴったりで素敵でした。

カラボスは吉川留衣さん。彼女がカラボスのキャストに入っていると知ったときは驚きました。これまでの役柄とは対極にあると思えたからです。吉川さんといえば、ベジャールの『ドン・ジョヴァンニ』のシルフィードをいつも踊っていて、まさにそんなイメージの人。今度の12月のベジャール版『くるみ割り人形』でもセクシーな妖精を踊るし、友佳理さんの采配って興味深いな〜と。「いや、待てよ」と。シルフィードって、男性を誘惑する存在でもありますよね。『ドン・ジョヴァンニ』のシルフィードもそんなコケットの象徴だったかもしれない。吉川さんの清楚な佇まいの中に、無自覚に男性を魅了する要素を見出していたのかもしれないですね。
で、吉川さんのカラボスですが、とっても美しかったです〜♪ 真っ赤な唇がとってもセクシー。吉川さんのカラボスは佇まいから何からとにかく美しくて、決して弱々しい振る舞いはしません。リラの精が登場しても、マントで身を隠そうとしたり、力が弱まるような様子は見せず、常にピシッと背筋を伸ばし、やや動揺しつつも毅然とした態度を崩さない吉川カラボスは、とても素敵でした。いかにも悪役という感じではなく、善と悪の世界が対等に存在している感じがしたというか、世界の違う美しい女性が2人存在している、そんな感じでした。

そして、楽しみにしていた崔さんのリラの精。こちらも本当に素敵でした〜♪ ヴァリエーションは余裕を感じさせる踊り。回転も安定していて、ポワントもぶれない。そして何よりあの佇まいですよね〜。美しさと強さ。そうなんです、なんか強そうなんです。なんかもう、この人に任せておけば間違いないなっていうリラの精でした(褒めてます)。

カタラビュットの岡崎さんは、もう名人芸。台詞は迷いがないしわかりやすいし聞き取りやすい。さらにディヴェルティスマンの前、カタラビュットが踊る場面があるんですが、この日一番足音がしなかったのは岡崎さんだったかもしれません。というのも、宮地楽器ホールは音が響くのが少し気になる舞台で、ダンサーの足音だけでなく、舞台転換の音もゴロゴロと響いていたんです。なので、岡崎さんの足音がしないのはとても印象に残りました。
4人の王子は、アルバレスがサポート担当。やはり安楽さんがインド。加藤くるみさんのシンデレラが清楚で素敵。中川さんの白い猫もキュート。高橋さんの猫もジャンプが高くて軽やかで〇。オーロラとデジレのGPDDが始まる場面で、王さま(木村さん)の隣に座った中川さんの白い猫が、王様のマントのファー部分にじゃれついたんです。ニコニコと中川さんを見ながら、人差し指を左右に振って、「こらこら、ダメでしょ」という仕草をした木村さんが最高でした♪ いい絡みだった〜♪

夕方の回のカーテンコールでも、2階席からカタラビュットが投げた銀の紙テープに猫の2人がじゃれついていました。今回、どこの会場でもやってたのかな〜と思ったんですが、会場の作りによりますよね。宮地楽器ホールは馬蹄形ではないけど、2階のバルコニー席が舞台の近くまできているので、舞台の前に立っているダンサーの近くに紙テープを投げることができます。テープの回収係のスタッフが、ニコニコと楽しそうにテープを巻き上げているのが面白かったです。猫たちも「いじわる〜」みたいな感じで。和みました。

オーロラの秋山さんと、リラの精の崔さんと、カラボスの吉川さんに、ホクホクしっぱなしの夕方公演でした。
来年の<めぐろバレエ祭り>、そして全国公演がどんな公演になるのか、今から楽しみになるような夏の公演でした。
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2017年08月29日

東京バレエ団子どものためのバレエ『ねむれる森の美女』8月23日 昼【小金井】

東京バレエ団子どものためのバレエ『ねむれる森の美女』、全国公演の最終日である宮城楽器ホールの公演に行ってまいりました。今回の『ねむり』は、私はこの小金井公演のみの鑑賞でした。昼の部の感想です。

東京バレエ団 子どものためのバレエ『ねむれる森の美女』 【小金井】
2017年8月23日(水)12:30 小金井 宮城楽器ホール

オーロラ姫:金子仁美
デジレ王子:ブラウリオ・アルバレス
リラの精:柿崎佑奈
カラボス:矢島まい
カタラビュット(式典長):山田眞央
王さま:木村和夫
王妃さま:菊池彩美

<プロローグ・第1幕>
優しさの精:浦由美子
やんちゃの精:岸本夏未
気前よさの精:上田実歩
のんきの精:安西くるみ
度胸の精:秋山瑛

4人の王子:宮川新大、杉山優一、和田康祐、安楽葵
オーロラの友人:政本絵美、加藤くるみ、崔美実、酒井佳純

<第2幕>
フロリナ王女と青い鳥:足立真里亜、井福俊太郎
白い猫と長靴をはいた猫:岸本夏未、岡崎隼也
赤ずきんとおおかみ:最上奈々、竹本悠一郎
シンデレラとフォーチュン王子:浦由美子、和田康祐
白雪姫:崔美実

オーロラ初役の金子さんがとてもよかったです。なんて素敵な人なの〜♪ 感涙でした。どちらかというと、いかにも「オーロラ」というイメージの人ではないかもしれないんですが、そんな私の考えは一瞬で吹き飛びました。フレッシュな佇まい、折り目正しい踊り、小気味良いステップ。そして何より、パッションがある。「ああ、そうか」と。オーロラは「愛」の存在なんだと改めて気付かされたんです。彼女のオーロラは作品の根底にある「愛」を表現しているようでした。そんな彼女を見ながら、ふと『オネーギン』のタチヤーナを踊ってほしいと思ってしまいました。控えめで知的な佇まいと、うちに秘めた情熱。いや、超えるべき壁は高いとは思いますが、あくまで私の願望ですので、、。本当に、心動かされる踊りでした。
ローズアダージオのプロムナードでは、1回1回きちんと腕を上まで上げて、安定感もあり、最後は長めにキープ。美しいプロムナードを見せてくれました。

デジレ王子のアルバレスも素敵でした〜。2幕の紺の衣裳、似合うな〜♪ ピチッと綺麗に分けていた髪が、踊り始めたらサラサラと揺れだしたんです。それが妙に素敵で♪ GPDDでは髪は乱れなかったと思うので、演出なのか、調整したのか、どうでもいいことが気になってしまいました。2幕の踊りはとてもよかったし、GPDDでも細かな詰めは必要だと思いますが、総じて丁寧でよかったと思います。細かな足捌きとかが、ちょっとクリアではなくなってしまったりするんだけど、気になるのはそれくらいだったかな〜。何より、あの佇まいというか、物語を背負っている感じがいいですよね。2幕の冒頭では、心満たされない王子の、沈む心が伝わってくるようだったし、GPDDもドラマチックでした。コーダでは、金子さんとアルバレスのユニゾンがぴったりと揃っていて、そういうところにもグッときました。ツアーの序盤を見ていないので、最初から息が合っていたのかどうかはわからないんですが、この1ヶ月の道のりを思うと、なんだか胸が熱くなりました。

カタラビュットの山田さんは、なかなかいい声だな〜、と。流石に演じている回数が違うので、岡崎さんの安定感には敵わないかもしれませんが、愛すべき存在感でとてもよかったです。
リラの精は初役の柿崎さん。なんて恵まれたプロポーションなんでしょう〜。登場一番、ますその美しいプロポーションに感心しました。長身で、小さな顔に長い首。そしてたぶん腕も長い。首から肩、胸、腕にかけての上半身のラインが本当に美しかったです。足もスラリと長くてとても綺麗。ただ、ヴァリエーションのときの足の上げ方が、ちょっとだけ勢い任せに見えてしまう部分があったかもしれません。やはり長い足は丁寧なコントロールが必要なのかも?と思ったりして。ちょこっとミスもあり、「頑張れ〜」と応援モードになってしまいました。私の調べた限りでは、彼女はこの1回しかリラの精を踊っていないと思います。もしかしたら、中止になった鹿児島公演で踊る予定だったのかな〜という気がしなくもないですが。なので、かなり緊張はしていたんじゃないかと思います。ただ、ミスの後も落ち着いて踊っていたし、何よりリラの精にぴったりなたおやかな雰囲気は、きっと彼女ならではのもので、とてもよかったです。登場すると、ホワンと空気が和らぎました。
カラボスの矢島さんが存在感抜群で格好よかった〜♪ 振り向く前、広げた腕の不穏さと、歪に曲げた指先の異様さが印象的。それだけで心掴まれてしまいました。そして、振り向いた表情の冷たさがまた格好いい。矢島さんのカラボスはバランスがいい気がします。美しさと恐ろしさと、意地悪さと高飛車さと、そういったカラボスの要素がバランスよく表現されているなと思います。

妖精たちもみんな可愛くて、ホクホクしました。なんか、バレエを見始めたときより、確実に自分が「おばさん目線」になってきているのを感じる、、、。オーロラの友人の政本さんと崔さんは、つい目で追ってしまいます。今回初めて認識した酒井さんもよかったな〜と。4人の王子は宮川さんがサポート係(ピンク・タイツ)。インドは安楽さん、杉山さんは紺の衣裳の王子でした。
フロリナの足立さんが可愛い。井福さんは着地が柔らか。岸本さんの白い猫は安定の可愛さだし、2人(岡崎さんと)のベチベチ音が聞こえるほどの喧嘩も楽しい。カーテンコールで、2階席からカタラビュットが投げた銀のテープにじゃれつくのは猫の性(笑)。白雪姫の崔さんが美しいです〜。なんだろう、彼女のあの美しさ。スタイルの良さやラインの美しさだけでなく、思わず吸い寄せられるような魅力がある気がします。彼女の白雪姫なら、継母にも負けなそうだな、とか(褒めてます)。
2幕のディベルティスマンの前、カタラビュットの指示で小姓役の女性4人が舞台のお掃除をします。結婚式の会場の最終確認という態で、実際には直前にカラボスたちが散らかした蜘蛛の糸(?)を拾っているんですが、あれ良い案だよな〜と。その小姓の中に中川さんと安西さんがいて、キュートな2人に和みました。

ダンサーたちが客席に登場するカーテンコール。猫はいつも子どもたちに人気で、逆サイドより到着が遅れてしまうのが、なんかいいなぁ♪と。子どもたちに丁寧に優しく接しているダンサーたちを見るのは、とても楽しいです。そして私は、踊り終えたばかりで汗を光らせたダンサーたちを間近で見ると、妙に感動してしまうんですよね。彼らのたゆまぬ努力を垣間見るような気持ちになるからかもしれません。
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2017年08月28日

ウィーン国立バレエ団2018年日本公演『海賊』【東京/大阪】

土曜日、小林紀子バレエシアターの公演会場で、ウィーン国立バレエ団の日本公演の速報チラシをもらいました。Bunkamuraのサイトには大阪の日程が出ていなかったんですが、速報チラシによると5月15日(火)、16日(水)だそうです。平日に同じ演目で2日間というのが、ちょっとだけ意外かも。というか、NBSじゃないんですね〜。そんなこと言ったら、今月のルグリ・ガラもNBSじゃないか、、。ルグリ版の『海賊』は見てみたい気もするけど、オーチャードというのがな〜、、、。「ゲストプリンシパルも交え」とのことなので、キャストも気になりますね。

■ ウィーン国立バレエ団 2018年日本公演 『海賊』

【東京】
2018年5月10日(木)〜13日(日)
会場:Bunkamuraオーチャードホール

【大阪】
2018年5月15日(火)、16日(日)
会場:フェスティバルホール

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2017年08月25日

東京バレエ団初演「小さな死」キャスト決定/他

子ども版『ねむり』の全国公演も終ったし、そろそろかな〜と思っていたら、早速出ました。東京バレエ団が初演するキリアン振付の「小さな死」、出演キャストが発表されました。流石、いいタイミングでちゃんと出してくるな〜。

東京バレエ団初演 イリ・キリアン振付「小さな死」出演者決定

9月8日(金)19:00/10日(日)14:00

川島麻実子、奈良春夏、沖香菜子、三雲友里加、金子仁美、崔美実
柄本弾、秋元康臣、岡崎隼也、杉山優一、入戸野伊織、ブラウリオ・アルバレス

9月9日(土)14:00

吉川留衣、岸本夏未、伝田陽美、二瓶加奈子、政本絵美、榊優美枝
宮川新大、岸本秀雄、和田康祐、海田一成、安楽葵、樋口祐輝

この名前の順番が、パート順なのか、階級順なのか、気になるところです。おそらく階級順なんじゃないかな〜と思うんですが、トップに名前のある2人がメインのパ・ド・ドゥを踊るような気もするし。吉川さんと宮川さんの「小さな死」なんて、とっても魅力的。「タムタム」でパ・ド・ドゥを踊った吉川さんがとても素敵だったので、「小さな死」も見てみたいです。ファーストキャストは「そうだよね〜」という納得のキャストかな、と。川島さんと奈良さんのコンテは言うまでもなく、沖さんと三雲さんも現代物の常連の感があるし、崔さんも「イン・ザ・ミドル」や先日の「Scramble」(振付:岡崎隼也)での姿が印象的でした。金子さんがファーストキャストに入っているのも嬉しい。男性陣もベストキャストと言えるのではないか、と。セカンドキャストは、納得の顔ぶれから予想していなかった起用まで幅広く、こちらもとても楽しみ。政本さんはキリアンの「ドリーム・タイム」が素敵だったけど、榊さんのコンテって、ほとんど見たことがないような気がするので、すごく楽しみです。男性陣は、海田さん、安楽さん、樋口さん辺りが入ってきたところが楽しみですね〜。樋口さんは「スプリング・アンド・フォール」がとても素敵だったし、岡本壮太さん振付の「The Door」も記憶に新しいところ。
一つだけショックだったのは、木村さんが入っていなかったことです。いや、たぶん踊らないだろうなとは思ってたんですが、「もしかして、、」という僅かな希望を抱いていたので・・・。で、私はまだ「春の祭典」に出てくれないかと期待を抱いているわけです、、。まあでも、ここ最近は「春の祭典」には出演してないですもんね。期待するだけ落ち込むからやめようと思うんですが、それでもどこかで期待してまうのが悲しいところです。



子どものための『ねむり』の全国公演が終ったので、全国のキャストをまとめておこうかな、と。見に行かれた方のレポや公式のツイッター、インスタグラムなどから推測したものですので、間違いがあるかもしれません。私的に気になって仕方がなかったので、まとめてみました。

オーロラ姫/デジレ王子/リラの精/カラボス/カタラビュット の順です。因みに最後の★は、木村さんが王さまを演じた回。結構出てますね(♪)。

【横須賀】三雲/岸本/二瓶/?/山田 
【帯広】金子/アルバレス/政本/吉川/?
【札幌】秋山/宮川/崔/矢島/岡崎 ★
【江戸川】金子/アルバレス/榊/奈良/樋口
【大津】秋山/宮川/政本/伝田/樋口 ★
【佐世保】金子/アルバレス/波多野/?/?
【鹿児島】 公演中止
【鳥栖】三雲/岸本/崔/奈良/山田 ★
【岩国】金子・アルバレス/波多野/伝田/?
【三原】秋山/宮川/政本/矢島/山田
【大和】三雲/岸本/榊/矢島/山田 ★
【前橋】金子/アルバレス/波多野/伝田/岡崎
【目黒】11:30 三雲/岸本/崔/吉川/山田 ★
     14:30 秋山/宮川/政本/伝田/岡崎
【小金井】12:30 金子/アルバレス/柿崎/矢島/山田 ★
      16:00 秋山/宮川/崔/吉川/岡崎 ★

私が見たのは、最終日の小金井(昼・夕)のみです。もう、す〜ごく楽しかったです。終始ホクホク、ウルウルしながら見てました。そして、2回とも木村さんご出演♪ このキャストに間違いがなければ、柿崎さんはリラの精を1回しか踊らなかったんですね。もしかしたら、中止になった鹿児島で踊る予定だったのかな〜と思ったりしました。いや、私の勝手な推測ですが。来年の<めぐろバレエ祭り>は『ドン・キ』でしょうか、『ねむり』でしょうか。新たな子ども版が作られたりしないですかね〜。
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2017年08月22日

東京バレエ団『バレエ・コンサート』2017年8月20日13:30

<めぐろバレエ祭り>の最終日、東京バレエ団の『バレエ・コンサート』に行ってまいりました。とっても楽しかったです! いい公演だった〜♪ 全体の構成もよかったし、現役ダンサーによる振付作品を披露したプロジェクトは新鮮かつ意欲的で、作品もよかった。若手も活躍も見られて、本当に楽しかったです。夕方の公演も見ないと後悔するんじゃないかな〜と思いつつ予定を入れてしまったんですが、やはり後悔しました(苦笑)。もう一回見たかった、、。

東京バレエ団『バレエ・コンサート』
2017年8月20日(日)13:30 めぐろパーシモンホール

【第1部】
「パキータ」
プリンシパル:二瓶可奈子、宮川新大
第1ヴァリエーション:中川美雪
第2ヴァリエーション:伝田陽美
第3ヴァリエーション:崔美実
ソリスト:
  政本絵美−加藤くるみ
  中川美雪−榊優美枝
  伝田陽美−崔美実

【第2部】
<The Tokyo Ballet Choreographic Project U>
「The Door」
振付:岡本壮太
音楽:Ezio Bosso

秋山瑛、樋口祐輝

「Scramble」
振付:岡崎隼也
音楽:H ZETTRIO

伝田陽美
沖香菜子、崔美実、岸本秀雄、岡本壮太
岡崎隼也

【第3部】
「パリの炎」
足立真里亜、井福俊太郎

「ジゼル」
第1幕より パ・ド・ユイット:
  吉川留衣、岸本夏未、加藤くるみ、高浦由美子
  杉山優一、入戸野伊織、和田康佑、樋口祐輝
第2幕より パ・ド・ドゥ:渡辺理恵、秋元康臣

「エスメラルダ」
上野水香、柄本弾

<フィナーレ>
構成・振付:ブラウリオ・アルバレス

全員

「パキータ」

序盤、「ややコール・ドにバラつきが?」と感じたのは、『ラ・バヤデール』の完璧な2幕を見た後だからかもしれません(苦笑)。そう感じたのも一瞬で、すぐに気にならなくなりました。ヴァリエーションは昨年の<めぐろバレエ祭り>のときとまったく同じ3人(順番も同じ)。思えば、伝田さんは既に応援していましたが、中川さんと崔さんは、私の中ではちょうど1年前のこの「パキータ」で俄然注目度が上がった2人でした。去年もこの3人のヴァリエーションに感激したんですが、今年も本当によかった! 伝田さんは言うまでもなく、1年前に「落ち着いていてすごいなぁ」と思った中川さんと崔さんは、今年はさらに堂々としていて、一回りも二回りも大きくなった2人に大感激でした。弾むように軽やかなステップと、舞台がパッと明るくなるような空気を持った中川さんは、本当にチャーミング。軽やかさと抜群の安定感を持ったポワントが印象的です。インターバルなしの連続グランジュテの登場に始まり、胸の空くような踊りを見せてくれた伝田さん。3つのヴァリエーションの中で最も民族舞踊の要素のある第3ヴァリエーション。独特のポーズや肩の動きに色気を感じさせる崔さんは、艶やかで美しい。スタイルがよく、爪先までスラリと美しい脚。心地よい溜めがあり、緩急のある踊りが印象的です。
プリンシパルを踊った二瓶さんは、いつもソリストとして安定感のある踊りを見せてくれる人。威厳のある佇まいを演出し、踊り、空気感ともに素敵だったんですが、やや緊張が感じられたような気もします。やはり真ん中を踊る重圧というのがあるのかなと、思ったりしました。宮川さんは1年前の「パキータ」のときより、「パートナーと踊っている」という感じがしてよかったです。ヴァリエーションは相変わらず上手い。右腕を上げながらトゥールザンレールをして、着地のときに左右を入れ替えて、左腕をスッと上げるというテクニックを連続して披露。軸はぶれないし、着地は柔らかく5番に入るし、お見事でした。

<The Tokyo Ballet Choreographic Project U>
「The Door」
舞台の左右に、互いに背を向ける形で置かれたテーブルと椅子。照明によって世界は2つに割れています。上手に女性(秋山さん)、下手に男性(樋口さん)が座り、それぞれの心の中の部屋を表現したようなその空間で、苦悩し、葛藤する男女。やがてそれぞれの空間を出て、椅子を舞台中央に運び、パ・ド・ドゥを踊ります。照明も重なる。最後は椅子を引きずるようにして、それぞれの空間に戻っていきます。短いながらも要素がギュッと凝縮していてわかりやすく、構成がしっかりしているんだろうなという印象。何より、作品にも踊り手にも品があってよかった。しなやかに踊る2人は情感豊かで素敵でした。全員登場のフィナーレでは、振付した岡本さんも一緒に3人でレベランスをしてくれて、なんだか嬉しかったです。

「Scramble」
完成度高すぎ! すぐにでもどこかで上演できるのではないかと思うほど、完成されていました。お洒落でクールなんだけど、人間味があって温かい。素敵な作品でした。長袖のシャツを、第1ボタンまでピッチリ留めてるのがまた格好よかったです♪
自分でも何がそんなに響いたのか、よくわからないんですが、冒頭の伝田さんと岡崎さんのデュオから予期せず落涙。その後も涙が止まらず、終始爽やかに滂沱しました。実に清々しかったです。
伝田さんのコンテンポラリーが格好いいのは言うまでもなく、崔さんのコンテもいいですね〜。生き生きと踊るダンサーを見るのは気持ちがいいです。クラシカルな印象の岸本(秀)さんも、現代作品が似合います。姿勢のいいコンテというか、バレエダンサーが踊る筋のいいコンテンポラリーを見ているようで、とても好きです。岸本さんが持つ独特の憂いは、現代作品でも生きてくると思います。そして、自分の振付作品でソロを踊る岡崎さんが格好よすぎました♪ 振付か本人が一番格好いいという、私が思うコンテンポラリーあるあるでした。
照明もよかったです。スタジオパフォーマンスでは照明も組まれたようですが、野外ステージやスタジオではここまではできなかったかもしれないので、岡崎さんの思う存分やれたんじゃないでしょうか。

「パリの炎」
井福さんが炸裂! 解き放たれたかのように伸び伸びと踊っていました。跳躍、回転ともに、高いテクニックもあり、何より「やるぞ!」っていう気迫のこもった雰囲気がいいですよね〜♪  やや力任せな感じが無きにしも非ずでしたが、それは雑さではなく、勢いを感じさせるものでした。秋元さん、宮川さんとともにイレギュラーな時期に入団したので、気になる存在ではありましたが、活躍の場が設けられたのは嬉しいです。
足立さんが可愛い〜♪ もう笑顔がチャーミングで、見ていると幸せな気持ちになります。最後のフェッテではスタミナが切れてしまったようですが、安定したテクニックもあり、空気が柔らかく華やかになる雰囲気も持っていて、先が楽しみで仕方がないです。応援したくなる雰囲気を持っているのって、大きいですよね。彼女のオーロラも見てみたいな〜と思いました。

「ジゼル」
舞台には森の背景幕。パ・ド・ユイットが終わると一旦緞帳が閉じ、パ・ド・ドゥでは背景幕はそのままで、下手にジゼルのお墓が置かれました。パ・ド・ドゥだけでなく、東バの『ジゼル』ならではのパ・ド・ユイットも上演してくれたのが嬉しい。最近ちょっと『ジゼル』は上演していないので、久々に見ました。和んだ〜。
安定の吉川さん、岸本(夏)さんに、最近判別可能になってきた加藤さん、そして今回で浦さんを認識。すみません、、最近女子の判別に時間がかかるもんで・・・。去年の<めぐろバレエ祭り>で上演した『スプリング・アンド・フォール』で目を引いた樋口さんが、めきめきよくなってるな〜と(偉そうですみません)。サポートやリフトでバタバタする感じもないし。緑の衣裳の男性2人の足捌きのパートを見ると、いまだに大嶋さんと古川さんを思い出す自分にビックリ。あの個性のぶつかり合いは贅沢でした。

理恵さんのジゼルがただただ美しくてウットリでした。まさに幽玄の世界。秋元さんの美しいステップ、丁寧な足運び、上半身も安定していて美しいです。サポートも上手だし、素敵でした〜。

「エスメラルダ」
弾さんが楽しそうでした♪ 何度も組んでいる2人なので、パートナーシップにも親密感があっていいなぁ、と。弾さんのサポートが本当に上手なので、水香さんも伸び伸び踊っていたし、安心して見ることができました。水香さんはタンバリンを打ち損じることもなく、すべて綺麗に音を鳴らす余裕の踊り。ポワントでタンバリンを叩きながら前進する場面も、余裕の間とバランスで見せてくれました。弾さんもパワフルでいい踊り。すっかり頼れるプリンシパルに成長しつつある弾さんですが、昔から思わず応援したくなる空気を持っていて、それが今も変わらないのがいいなぁと思いました。明るくて素直で嫌味がなくて、そういうものが舞台姿に出ていると思います。

<フィナーレ>
この日登場したダンサー全員によるフィナーレは、ブラウリオ・アルバレスの構成・振付だそう。それぞれの作品に沿った踊りを順に披露。「パキータ」のコール・ドまで全員が舞台上に揃っての華やかなカーテンコールとなりました。作品ごとに前に出てレベランスする場面では、「The Door」を踊った2人が、振付をした岡本さん(「Scramble」の出演者として舞台上にいた)と3人で挨拶したのも、そして岡本さんが2人を立てて実に控えめなのも、なんだかとてもよかったです。

こういう形式の公演も、<めぐろバレエ祭り>のときだけでなく、ときどき上演してほしいな〜と思ったりしました。今後のChoreographic Projectも楽しみです。

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2017年08月19日

小林紀子バレエシアター『春の祭典』のキャスト 【追記有り】

小林紀子バレエシアターが上演する、マクミラン振付『春の祭典』のキャストが判明しました。なかなかHPに出ないので、このまま当日まで発表されないのかな〜と思っていたら、郵送のDMのほうにキャストが記載されていました。なので、既に皆さんご存知だと思いますが、、。DMが届いているのは知ってたんだけど、ずっと開けずに放置してたんですよね、、、。まさかキャストが出ているとは。侮れませんね、DM。いや、侮ってはいないけれども。

それによると、『春の祭典』は望月一真さんと澁可奈子さんのダブルキャストで上演されるそうです。「ん? 男性と女性のダブルキャスト?」と思ったら、どうやらマクミランの『春の祭典』は初演は女性が踊り、その後に男性のヴァージョンも踊られたようで、どちらも有りなんですね。ベジャールの『ボレロ』と同じですね。男性と女性のダブルキャストで組んでくるなんて、小林紀子BTさん、格好いいです。

踊る日程は書かれていなかったので、そこは当日までわからないかもしれませんね〜。もう公演まで1週間だし。私が見に行く日はどちらになるか、当日までワクワクします。小林さんの公演は久しぶりなので、とっても楽しみです。

【追記】2017.8.20
チラシのほうに日程までちゃんと出てました。お恥ずかしい〜。
望月一真(26日)
澁可奈子(27日)
だそうです。大変失礼致しました〜。

■ 小林紀子バレエ・シアター 第112回公演 <マクミラン没後25周年記念公演>

2017年
8月26日(土)17:00
8月27日(日)15:00
会場:新国立劇場オペラパレス

『La Fin du Jour』
島添亮子(両日)
アントニーノ・ステラ(ミラノ・スカラ座バレエ プリンシパル) (両日)
ジェームス・ストリータ(イングリッシュ・ナショナル・バレエ団) (両日)
高橋怜子(両日)

『バレエの情景』
アントニーノ・ステラ(両日)
萱嶋みゆき(26日)
真野琴絵(27日)

『春の祭典』
望月一真(26日)
澁可奈子(27日)
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2017年08月18日

WOWOWにて、ドキュメンタリー「ワガノワ名門バレエ学校から世界へ」を放送。

WOWOWで8月20日(日)、ノンフィクションW「ワガノワ名門バレエ学校から世界へ〜二人の少女の物語」が放送されます。以前WOWOWで放送された「ワガノワ名門バレエ学校の秘密〜くるみ割り人形への110日〜」に登場した2人の少女にスポットを当て、その後を追ったドキュメンタリーだそうです。
「くるみ割り人形への110日」では、毎年開催されるクリスマス公演『くるみ割り人形』の主役候補の少女たちの様子が描かれました。公演の直前に、1学年下のエレオノーラと交代するように告げられてしまったヴェーラ。舞台裏を描くとは言っても、放送が前提なわけで、どこまでが本当の姿なのかはわかりませんが、とてもリアリティがあり、胸に迫るものがありました。今回の放送では、そのヴェーラとエレオノーラのその後が描かれるようです。WOWOWの解説によると、ヴェーラはマリインスキーではなく、ドイツのバイエルン国立バレエ団へ入団したとのこと。そして、1学年下だったエレオノーラは卒業を控え、進路を決断するときを迎えます。
とっても楽しみです〜♪

【WOWOWプライム】

ノンフィクションW 「ワガノワ名門バレエ学校から世界へ〜二人の少女の物語〜」

8月20日(日)20:30 【初回】
8月31日(木)深夜1:00 【再放送】

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2017年08月16日

イングリッシュ・ナショナル・バレエ『海賊』2017年7月14日

イングリッシュ・ナショナル・バレエ団『海賊』の感想です。7月14日(金)の初日の舞台を見てまいりました。

イングリッシュ・ナショナル・バレエ団 2017年日本公演
『海賊』プロローグ付全3幕
2017年7月14日(金)18:30 東京文化会館

復元振付:アンナ=マリー・ホームズ(マリウス・プティパ、コンスタンチン・セルゲイエフに基づく)
音楽:
  アドルフ・アダン、チェーザレ・プーニ、リッカルド・ドリゴ
  ピョートル・ゲオルギエヴィチ・オリデンブルクスキー、ルドヴィク・ミンクス
  ユーリー・ゲルバー、ボリス・フィチンゴフ=シェーリ、アルバート・ザベル、J.ジビン
編纂:ラース・ペイン、ギャヴィン・サザーランド
台本:
  ジュール=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュ
  ジョセフ・マジリエに基づくアンナ=マリー・ホームズ版
原作:バイロン『海賊』(1814)
装置・衣裳:ボブ・リングウッド
照明:ニール・オースティン

<主な配役>

メドーラ:タマラ・ロホ
コンラッド:イサック・エルナンデス
ギュルナーラ:ローレッタ・サマースケールズ
ランケデム:ブルックリン・マック
アリ:セザール・コラレス
ビルバント:ヨナ・アコスタ
パシャ:マイケル・コールマン

第1幕 市場(バザール)
パシャの従者:ジュヴェル・ディノット
村人の長:アデラ・ラミレス
オダリスク:金原里奈、アリソン・マクウィニー、カーチャ・ハニュコワ

第2幕 海賊が潜む洞窟
パ・ダクシオン:タマラ・ロホ、イサック・エルナンデス、セザール・コラレス

第3幕 パシャの宮殿
踊る花園:タマラ・ロホ、ローレッタ・サマースケールズ
薔薇:
  クリスタル・コスタ、アンジュリー・ハドソン、アリソン・マクウィニー、康千里
花のソリストたち:
  ジア・チャン、ジャネット・カカレカ、ユナ・チェ、ティファニー・ヘドマン

指揮:ギャヴィン・サザーランド
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

と〜っても楽しかったです♪ 複雑なことは考えずに楽しめる、豪華なスペクタクル。「カンパニーに勢いがあるとはこのことか!」という、エネルギッシュな舞台でした。若いダンサーたちの活躍も見ていて楽しい。異国情緒が漂う豪華な装置、眩いくらいに美しい衣裳。特に衣裳は本当に素敵で、思わずオペラグラスで衣裳を見てしまうほど。展開はスピーディで、踊りはこれでもかと満載。通常だと踊りが少ないコンラッドもたくさん踊ってくれるので、コンラッド、アリ、ランケデム、ヒルバントという4人の男性陣が大活躍でした。ロホの情熱を感じることができる舞台でした。

緞帳は下がっておらず、<海賊 バイロンの詩に基づく>というようなことが書かれた専用の幕が下りています。<船が難破し、海辺に打ち上げられたコランッドをメドーラが助け、2人は惹かれあうも、メドーラは奴隷市場にさらわれていく>という展開はバッサリとカット。コンラッドたちを乗せた船がメドーラを救出に向うところから物語は始まります。そしてすぐに奴隷市場。上手のパシャの館の2階からメドーラが姿を現し、コンラッドに薔薇の花を投げます。薔薇の花は2人の愛の象徴になる。ギュルナーラとランケデムのパ・ド・ドゥ、そして何故かオダリスクは1幕にあり、コール・ドの踊りの最中も後方でコンラッドとアリがメドーラ奪還に向けて動いている様子などが描かれ、スピーディに展開ながら、細かな演出も忘れていないのがいい。メドーラを救出し、隠れ家の洞窟へ。

2幕が始まると、程なくしてパ・ド・トロワ。着替えたメドーラとコンラッドのパ・ド・ドゥ。メドーラに財宝を譲り、彼女の頼みを聞いて女性たちを解放したコンラッドに対して、反旗を翻すビルバント。しかし、コンラッドとの戦いに敗れたため、ランケデムや仲間と結束してコンラッドを陥れようとします。薔薇の花に眠り薬をたらし、コンラッドに嗅がせようと企むビルバント。試しに、舞台の下手奥で客席に背を向けて立っている見張り番の海賊に嗅がせると、まるでコントのようにグニャリと倒れます。しかも、人の気配に気付いて退散するときに、その見張りをちゃんと担いでいくのがいい。見張りが倒れてたら、怪しまれますもんね。そういう細かい演出、好き〜。薔薇の花をメドーラに渡すのは女性。ビルバントに命令されて、嫌々メドーラに渡します。演出が細かい。2人の愛の象徴である薔薇を、何の疑いもなく喜んで受け取るメドーラ。薔薇に仕込まれた眠り薬で意識を失うコンラッド。そこへビルバントたちが黒いマントで姿を隠して登場。コンラッドの短剣を抜いて、ビルバントを切りつけるメドーラ。すかざず仲間がビルバントの腕を白い布で巻きます。その、コントみたいな準備の良さも嫌いじゃない。再びランケデムによってメドーラはさらわれ、アリの登場でコンラッドに止めを刺すことができなかったビルバントは、自分が謀反を起こしたことは隠して、コンラッドたちとメドーラ救出に向います。

3幕。黒いマントで姿を隠したコンラッドたち海賊が、パシャの宮殿へと向います。何故か最後尾のアリだけマントを被らず、そのままの格好。何故?(笑) 目立ちすぎますから〜。
パシャの宮殿へ連れてこられたメドーラは、ギュルナーラとの再会を喜ぶ。アヘンを吸ったパシャの夢の中で、メドーラ、ギュルナーラ、女性たちが踊ります。花園の場面は全員オフホワイトの衣裳。ウエストにピンクorブルーのリボンがついた衣装は、クラシックチュチュほどスカートがピンと張っていなくて、クラシカルというよりは、どこかラブリー。ちょっとプティ作品の衣裳を連想させる感じでした。
海賊たちが現れ、宮殿は騒然とします。混乱の中で、ビルバントの腕に巻かれた包帯に気付いたメドーラは、彼が裏切り者だと理解します。ビルバントの腕を指差し、彼に詰め寄るロホの強いこと。格好いいです。アリが渡したピストル(どこから出したんだ)で、コンラッドがビルバントを撃ちます。
舟に揺られ帰還するメドーラ、コンラッド、ギュルナーラ、アリ。嵐に遭うも、メドーラとコンラッドは助かり、抱きあいます。この場合、やはりギュルナーラとアリは助からなかったと考えていいんでしょうか。何も考えずに楽しめる『海賊』の中で、私が唯一引っかかるところは、ここです。アリとギュルナーラも助けてほしい、、。

というわけで、展開はスピーディーで、何故かオダリスクが1幕にあったりしたけど(私的には違和感なかった)、大筋は変わりません。第1幕45分、第2幕30分、第3幕30分。休憩を2回挟んでも2時間半。見やすかったです。

この日はコンラッドにイサック・エルナンデス、アリにセザール・コラレス、ランケデムにブルックリン・マック、ビルバントにヨナ・アコスタという、豪華なキャスト。今回の日本公演で見てみたいな〜と思っていた男性陣をほぼ見られるという、有り難いキャスティングでした。そして、この4人が凄すぎました〜。みんな身体能力が高い。そして、踊りも存在感もパワフルで勢いがあって、でも決して雑さはなくて、なんて清々しい若者たちなんでしょ〜♪と。中でもブルックリン・マックとセザール・コラレルは、搭載しているエンジンが違うのでは!?という凄さ。ランケデムという敵役でありながら、なんとも性格の良さそうなマック。すごい踊りを見せながらも、隅々まで神経の行き届いた踊りで、エレガンスさえ感じさせます。カルロス・アコスタの甥っ子であるヨナ・アコスタも、フレッシュでパワフル。こちらも人の良さそうで、ちょっと可愛い。イサック・エルナンデスはちょっとラテン系の甘いマスク。長身を生かしたダイナミックな踊りで、特にマネージュでは、長い足がパワフルに開脚し、勢いよく舞台を回ります。2幕のメドーラとのパ・ド・ドゥでは、サポートやリフトも上手だったし、ロホの情熱的な演技に応え、パートナーとして申し分なかった。小柄なロホを抱きしめる場面では、コンラッドとしての愛情と、エルナンデスとしての敬意が感じられて印象的でした。

そして、この日の終演後に舞台上でプリンシパル昇進が発表されたアリのセザール・コラレスは、久々にすごいもの見た〜!!という感じでした。踊っていないときも、独特の空気というか、存在感がある。それはアリという役柄上なのか、常に控えめでありながら、しかし常に神経を研ぎ澄ませた緊張感漲る佇まい。しなやかで俊敏な、獣のように隙のない佇まいでした。そして一たび踊り始めると、搭載しているエンジンが違うのか!?と思うほどの跳躍や回転の数々。そして放つ独特なオーラ。不敵なのに謙虚、謙虚だけどどこか不敵という、とても魅力的なダンサーでした。
コラレスのアリは、コンラッドに対してとても忠実。常に周囲に目を光らせ、コンラッドの指示を聞き、パシャの館に忍び込んだり、壁に張り付いて様子を窺ったり、その姿はまるで忍びの者のよう。しかし只者ではないオーラがありすぎて、忍びの者には向いていないかも(苦笑)。
そして2幕のメドーラとコンラッドとのパ・ド・トロワでは、会場がどよめくほどの踊りを見せてくれました。いや本当に、あまりにすごすぎて笑っちゃうほど。また彼の、「やるぞ」という全身に漲る空気感がいいんですよね〜。そして実際に踊ると本当にやってくれるという。回転はもちろんすごかったけど、ピルエットに入る前のプレパレーションのポーズも印象的でした。スッと伸ばした方の足の、爪先の強さと美しさ。そして、回転しているときの腕が、帆を張るように下向きに丸みを帯びているのも印象的。アリの回転のときだけなのか、いつもなのか、気になります。グラン・ジュテは、跳び上がった後にもう1段階フワっと浮かび上がるような高い跳躍。あの、空中でさらに浮かび上がるような跳躍は、おそらく跳躍の頂点で開脚することで引き上げているんだと想像するんですが、どうなんでしょう? いずれにせよ、跳躍力とコントロール力があってこそなんだろうなと思いました。
そして、この2幕のヴァリエーションの登場のとき、下手奥から上手の手前まで、一瞬何事かと思うほどの猛スピードで走ってきたんです。もう本当に、チーターか!っていうくらい、音もなく身体の上下運動もなく、シュタタタターっっっ!!って走ってきたんです。予想外の出来事に心はザワザワ・・・。あの時点で、既に彼の手中に落ちた気がしました。そして、もう足がどうなってるのか説明できないジャンプを繰り出し、最後はインターバル無しのトゥール・ザンレールを3回跳んで、倒れこんでポーズ! 「まいりましたー!」ってな気分でした。
マネージュで、前へ前へと進行方向に跳ぶジュテではなく、上へ上へとフワッと跳躍して回転するパターンがあると思うんですが(説明が下手でスミマセン、、、)、コラレスもブルックリン・マックもそれがとても綺麗で高さがあってよかったです。いつもは前へ前へのマネージュのほうが好きなんですが、これもいいなぁと思ったりしました。

そして、ロホです。やっぱりロホはロホでした。あぁ、やっぱり大好きだなぁ、と。相変わらず強靭なテクニック。輝くような存在感。情熱と知性を持った、意思のある眼差し。彼女の強さと美しさが大好きです。彼女が舞台に登場するだけで、華やかな『海賊』の世界がより一層輝いて、私は彼女に釘付けになってしまいます。何がそんなに好きかって、上手く言えないんですが、すべて好きというか、「タマラ・ロホという存在」、それに尽きるかなと。芸術監督としてENBをここまで勢いを感じさせるカンパニーに発展させ、ダンサーとしても、その技術も芸術性もスター性もトップを走り続けているロホ。彼女の興味が今どちらにより向いているのかはわからないんですが、私としてはまだまだ踊り続けてほしいです。

ギュルナーラのサマースケールズも、とても素敵なダンサーでした♪ まず登場して、「可愛い♪」と思ってしまった。そして顔が小さい! とても華があって、技術も高い。彼女を見るのが初めてでも、「あぁ、プリンシパルだな」いう空気がありました。ランケデムとのパ・ド・ドゥでは、ヴェールで姿が隠れていても気品を感じる佇まいで、「早く顔を見たい」という期待が高まります。そして、ヴェールが外された瞬間の、ハッとするほど清涼感のある美しさ。ランケデムを拒む仕草も可愛らしい。しかし踊りはバリバリに踊ってくれるところが頼もしいです。

パシャが可愛かった〜♪ 女の子大好きな、陽気なお爺さん。なんだかいつもルンルン、ホクホクしてる感じで可愛いんです。メドーラを見て卒倒する姿も可笑しい。身体を真っ直ぐ伸ばしたまま卒倒しそうになるパシャを、従者が支えます。また、このパシャの従者が楽しくて♪ 甲斐甲斐しくパシャの世話を焼く様子は、どこかコミカル。ガマーシュの従者を見ているようでした。

『海賊』は、そのほとんどのファージョンが複雑なことは考えずに楽しめるスペクタクルだと思うんですが、今回のENBの『海賊』でも、最後はメドーラとコンラッドしか助からないんですよね、、。嵐が収まると、アリとギュルナーラの姿はなくなっています。それだけが唯一悲しくて、最後は少し寂しい気持ちになります。どこかの海辺に辿り着いてたりしないかな〜、なんて、、、。
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2017年08月13日

『ル・グラン・ガラ2018』公演情報

来年1月に、パリ・オペラ座のダンサーたちが出演する『ル・グラン・ガラ2018〜パリ・オペラ座トップダンサーたちによる華麗なる宴』(な、長い、、、)が、東急シアターオーブで開催されます。主宰はTBSですね。まだシアターオーブは行ったことがないんですが、バレエを見るにはどうなんでしょう? 気になるところです。
演目はジョルジオ・マンチーニ振付による「トリスタンとイゾルデ」(全幕日本初演)と、同じくジョルジオ・マンチーニ振付の「ヴェーゼンドンク歌曲集」(世界初演)です。「他」と書かれていないので、2演目のみなんですね。どちらも中品という感じなのかな、と。「トリスタンとイゾルデ」は2016年の『月夜に煌めくエトワール』でパ・ド・ドゥが上演されているので、今回が全幕日本初演ということになるようです。

昨日(12日)、TBSの『世界ふしぎ発見』”劇的空間 パリ誕生の秘密”の中で、パリ・オペラ座バレエ団が紹介されました。実家で甥っ子がギャースカ騒ぐ中で見たのであまり集中できなかったんですが、舞台の傾斜についてや練習風景、オニール八菜さんとマチュー・ガニオのインタビューなどが放送されていました。マチューのコメント中には、この『ル・グラン・ガラ2018』の公演情報がちゃんと画面下に出てましたね〜。

■ 『ル・グラン・ガラ2018〜パリ・オペラ座トップダンサーたちによる華麗なる宴〜』

2018年
1月11日(木)18:30
1月12日(金)18:30
1月13日(土)13:00/17:00
会場:東急シアターオーブ

【演目】

「トリスタンとイゾルデ」
振付:ジョルジオ・マンチーニ
音楽:リヒャルト・ワーグナー

  ドロテ・ジルベール、マチュー・ガニオ

「ヴェーゼンドンク歌曲集」
振付:ジョルジオ・マンチーニ
音楽:リヒャルト・ワーグナー

  ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン、オニール八菜

「スペシャル・フィナーレ」

S席:14,000円 A席:10,000円 B席:7,000円
一般発売:9月24日(日)

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2017年08月10日

「蘇るモーリス・ベジャール」ツイッターキャンペーン

NBSさんで、<「蘇るモーリス・ベジャール」ツイッターキャンペーン>なるものが始まりました。いろいろ考えますね〜。でも、公演までの気分が盛り上がって、こういうのもいいですね♪ 8月から11月までの4ヶ月間、お題に応じたツイートを1ヶ月の間に5回以上つぶやくと、特製のポストカードがもらえるそうです。初来日から50周年を記念した特製ポストカードは非売品とのこと。毎月5回以上つぶやいて4種類のポストカードをすべて集めると、NBS認定「ベジャール・マスター」証がもらえるらしい。ほ、ほしい。いや、認定証も面白いけど、非売品のポストカードは是非集めたいです。

< 「蘇るモーリス・ベジャール」ツイッターキャンペーン >

《8月のお題》
【これまでに見た「ボレロ」のメロディ役ダンサー

必ず#ベジャールをつけてつぶやいてくださいとのことです。

BBLの公演期間中、ロビー内に設ける専用受付で該当のツイートを提示し、係員がツイート数を確認して、ポストカードがもらえるらしいんですが、混雑しないだろうか、、、。それよりも、どうやって自分のツイートを提示すればいいんでしょう。数ヶ月遡るのは大変だし、そんなことしてたら時間がかかってしまいますよねぇ。まあでも、それも致し方ないと考えているんでしょうか。もしかして、こういうときにモーメントという機能を使えばいいのかしら? 4か月分の自分の該当ツイートをモーメントにまとめておけばいいのか? ん〜む。とりあえず、もらうかどうかはわからないけど、つぶやいておこうかな、と。「やっぱりつぶやいておけばよかった〜!」と思ってからでは遅いので。

→ NBS
posted by uno at 17:30| Comment(0) | バレエ日記2017 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする