2006年12月31日

大晦日です。

大晦日ですね。私は今日も仕事でした。そして、吉田都さんが審査員で出演するというので、NHKの紅白歌合戦を見ております。都さんは一度舞台に上がってコメントをしていましたよ〜。フジテレビのメダリスト・オン・アイスは生演奏。指揮は金聖響でした。なんだか、平和な大晦日を過ごしているな、自分、、、。こんなに有り難いことはないですよね。

こんな感じで、大晦日も頭の中はバレエ。来年も素敵な舞台にたくさん出会えるといいなと思っております。

拙ブログに足を運んで下さった皆様、コメント&トラックバックを残して下さった皆様、本当にありがとうございました。また来年もよろしくお願い致します!
来年が皆様にとって良い年でありますように。
それでは、良いお年を〜!
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今年見たバレエ/ダンス公演2006B

懲りずに第3弾。最後です。

■■今年見たバレエ/ダンス公演■■

【9月】
9月27日(水)佐多達枝バレエ公演『庭園 the summer garden』
 ※日本の創作バレエというものをほとんど見たことがないので、よくわからないのですが、とても優れた作品だったと思います。ダンサーの皆さんも安定していて◎。技術的にっていうのではなく、この作品を踊る意味での安定。お目当ては後藤和雄さんでした。

【10月】
10月5日(木)東京バレエ団『白鳥の湖』吉岡/木村
 ※木村さんの貴重なジークフリートに大感激。本当に本当に素敵でした。
10月6日(金)東京バレエ団『白鳥の湖』上野/高岸
10月14日(土)小林恭バレエ団 公演56『シェヘラザード/韃靼人の踊り/ベトルーシュカ』
 ※後藤晴雄さんが『シェヘラザード』の奴隷を踊るというので見に行きました。全体的にとてもよい公演。後藤さんの奴隷は是非東バでレパートリーにして踊ってほしいです。

【11月】
11月14日(火)K-BALLET COMPANY『三人姉妹/二羽の鳩』吉田/輪島
 ※初めてのKバレエ、初めての熊川哲也。独特な人でした。都さんの少女は透明感があってとても好かった。
11月16日(木)東京バレエ団『ドナウの娘』斎藤/木村
 ※斎藤さんのスタミナが切れないことに驚いた。木村さんを堪能♪♪
11月17日(金)東京バレエ団『ドナウの娘』吉岡/後藤
11月29日(水)マリインスキー・バレエ『ヴィシニョーワのすべて』
 ※コルプの王子(ラトマンスキー版『シンデレラ』)が最高でした。サラファーノフの軽やかなテクニックに驚いた。
11月30日(木)マリインスキー・バレエ『ロパートキナのすべて』
 ※初めて見たロパートキナに大感激!もっと色々な彼女を見たいと思いました。

【12月】
12月3日(日)スターダンサーズ・バレエ団『トリプル・ビル』
  ※フォーサイス、チューダー、バランシンという、スタダンにしか組めないプログラム。面白かったです。
12月4日(月)マリインスキー・バレエ『オールスター・ガラ』
 ※ロパートキナ&コルプの『パヴロワとチェケッティ』(ノイマイヤー)が素晴らしかった。
12月6日(水)東京バレエ団 ベジャールの『くるみ割り人形』高橋/吉岡/中島
 ※ずっと見てみたいと思っていた、東バによるベジャールの『くるみ割り人形』。とても楽しめました。もう少しコンスタントに上演しないと勿体無い。
12月7日(木)東京バレエ団 ベジャールの『くるみ割り人形』氷室/高木/中島
 ※初役の皆さんがとっても好かったです。高木綾さんの母に感動。
12月8日(金)マリインスキー・バレエ『白鳥の湖』ロパートキナ/イワンチェンコ
 ※コルスンツェフの降板に涙…。ロパートキナは素晴らしかったです。
12月9日(土)マリインスキー・バレエ『白鳥の湖』ヴィシニョーワ/コルプ
 ※ヴィシニョーワのオデットは妖艶。コルプはやっぱり好きだな〜。
12月10日(日)マリインスキー・バレエ『白鳥の湖』ロパートキナ/ゼレンスキー
 ※久しぶりに見たゼレンスキー♪ 踊りは抑え気味だったけど、彼は立ってるだけでも素敵です。
12月19日(火)新国立劇場バレエ団『シンデレラ』コジョカル/ボネッリ
 ※腰を痛め、鑑賞を断念。
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2006年12月30日

今年見たバレエ/ダンス公演2006A

今日も今年見たバレエ公演を振り返ります。ほとんど自己満足…。今年は本当に大きな来日公演が多かったですね〜。バレエフェスまでありましたから。もうちょっとバラけて来てくれると助かるのに、、、。来年も、なんだかんだで既に楽しみな公演が増えてきていますから、また忙しいんだろうな〜(♪)

■■今年見たバレエ/ダンス公演2006■■

【5月】
5月5日(金)ボリショイ・バレエ団『ラ・バヤデール』ザハロワ/ツィスカリーゼ
 ※ツィスカリーゼ〜!! この一言に尽きます!! あの幕切れをもう一度見たい。
5月7日(日)セェリ・ユース・バレエ団『ジゼル』大平さやか/後藤和雄
5月10日(水)ボリショイ・バレエ団『ファラオの娘』アレクサンドロワ/ツィスカリーゼ
 ※執拗いけどツィスカリーゼが…♪
5月19日(金)新国立バレエ団『こうもり』フェリ/テューズリー
 ※体調不良のため断念、、、。
5月20日(土)山海塾『遥か彼方からの−ひびき』
 ※体調不良のため断念、、、。

【6月】
6月15日(木)ベジャール・バレエ・ローザンヌ『バレエ・フォー・ライフ』
 ※東京は初日のみ、ジル・ロマンが踊ってくれました。一生忘れないわ〜。そして、ステファン・ブリに出会いました。これも一生忘れられない。
6月16日(金)ベジャール・バレエ・ローザンヌ『バレエ・フォー・ライフ』
6月17日(土)ベジャール・バレエ・ローザンヌ『バレエ・フォー・ライフ』
6月18日(日)ベジャール・バレエ・ローザンヌ『バレエ・フォー・ライフ』
6月21日(水)ベジャール・バレエ・ローザンヌ『愛、それはダンス』
6月22日(木)ベジャール・バレエ・ローザンヌ『愛、それはダンス』
6月23日(金)ベジャール・バレエ・ローザンヌ『愛、それはダンス』
 ※『愛、それはダンス』の会場で、東バの面々をお見かけしました。東バのレパートリーにもなっている『春の祭典』や『ギリシャの踊り』をどんな気持ちで見つめていたのかな〜と思ったりして。
6月28日(水)NDTT『トス・オブ・ア・ダイス/他』

【7月】
7月1日(土)【大阪】ベジャール・バレエ・ローザンヌ『バレエ・フォー・ライフ』
 ※大阪もジル・ロマンが踊った!!そして、ステファン・ブリの最後の「ヘヴン・フォー・エヴリワン」。
7月3日(月)【松本】ベジャール・バレエ・ローザンヌ『愛、それはダンス』
 ※冒頭の『春の祭典』をステファン・ブリが踊りました。素晴らしかった〜。
7月9日(日)モナコ公国モンテカルロ・バレエ『シンデレラ』
7月15日(土)セェリ・ユース・バレエ団『Cerri ガラ公演』
 ※エリカ・コルネホが降板。エルマン・コルネホが素晴らしかったです!また日本に来てほしいな〜。
7月16日(日)モナコ公国モンテカルロ・バレエ『夢Le Songe』
7月17日(月)モナコ公国モンテカルロ・バレエ『夢Le Songe』
7月29日(土)第11回世界バレエフェスティバル全幕プロ『ドン・キホーテ』ロホ/カレーニョ
7月31日(月)第11回世界バレエフェスティバル全幕プロ『白鳥の湖』上野/ジョゼ

【8月】
8月3日(木)第11回世界バレエフェスティバル Aプログラム
8月4日(金)第11回世界バレエフェスティバル Aプログラム
 ※ジョエル・ブローニュ&アレクサンドル・リアブコ『椿姫』♪
8月5日(土)服部有吉&首藤康之パートナーシップ・プロジェクト『HS06』(マチネ/ソワレ)
 ※服部くんが体調不良のため「HOMO SCIENCE」を降板。
8月6日(日)スターダンサーズ・バレエ団『くるみ割り人形』吉田/ボネッリ
8月8日(火)第11回世界バレエフェスティバル Bプログラム
8月10日(木)第11回世界バレエフェスティバル Bプログラム
 ※ノイマイヤーの『幻想〜白鳥の湖のように』を見ることができて幸せ。
8月13日(日)第11回世界バレエフェスティバル ガラ
 ※イヴァン・ウルバン&アレクサンドル・リアブコ『作品100』が秀逸。あとはやっぱりジル・ロマンの『アダージェット』ですね〜。
8月15日(火)第11回世界バレエフェスティバル全幕プロ『ジゼル』コジョカル/ルグリ
 ※感動の舞台でした。
8月17日(木)第11回世界バレエフェスティバル全幕プロ『ジゼル』ヴィシニョーワ/マラーホフ
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2006年12月29日

今年見たバレエ/ダンス公演2006@

去年もやったので、今年もやってみました。


■■今年見たバレエ/ダンス公演2006■■

【1月】
1月31日(火)バレエ・プレルジョカージュ『N』
 ※視覚・聴覚・身体感覚(震動)をフル稼働で鑑賞。とても面白かったです。

【2月】
2月5日(日)『バレエの美神』
 ※イレール降板に涙…。
2月19日(日)東京バレエ団『眠れる森の美女』(マラーホフ版)吉岡/マラーホフ
2月21日(火)東京バレエ団『眠れる森の美女』(マラーホフ版)吉岡/マラーホフ
2月24日(金)『マラーホフの贈り物2006』Aプログラム
 ※マラーホフの『ヴォヤージュ』はやっぱり好き。年齢を重ねるごとに、進化(深化)しているような気がします。

【3月】
3月8日(水)『マラーホフの贈り物2006』Bプログラム
 ※マラーホフの『エチュード』が見ることができたのは貴重。素敵でした。
3月16日(木)牧阿佐美バレヱ団『アビアント〜だから、さよならはいわないよ』吉田/テューズリー
 ※もう少し短く削ってくれると入りやすいかも。と言いつつ、大泣き。
3月22日(水)東京バレエ団『ジゼル』斎藤/フィーリン

【4月】
4月6日(木)ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団『カフェ・ミュラー/春の祭典』
4月8日(土)東京バレエ団『ベジャール=ディアギレフ』ディアギレフ・プロ
4月9日(日)東京バレエ団『ベジャール=ディアギレフ』ディアギレフ・プロ
4月10日(月)東京バレエ団『ベジャール=ディアギレフ』ディアギレフ・プロ
 ※首藤さんはペトルーシュカが好かった。
4月13日(木)東京バレエ団『ベジャール=ディアギレフ』ベジャール・プロ
4月14日(金)東京バレエ団『ベジャール=ディアギレフ』ベジャール・プロ
 ※上野水香の『ボレロ』日本初披露は、私的には不完全燃焼。首藤さんの『ギリシャの踊り』は名演でした。
4月17日(月)【大阪】東京バレエ団『ベジャール=ディアギレフ』ディアギレフ・プロ
4月18日(火)【大阪】東京バレエ団『ベジャール=ディアギレフ』ベジャール・プロ
4月21日(金)パリ・オペラ座バレエ団『白鳥の湖』ルテステュ/ル・リッシュ
 ※アニエス・ルテステュが格好良い。大好きになりました。ニコラを堪能。
4月24日(月)パリ・オペラ座バレエ団『白鳥の湖』エミリー・コゼット/ジョゼ・マルティネス
 ※プロローグでジロが怪我。急遽コゼットが踊りました。ジョゼの魅力に開眼(遅い?)。カール・パケットのロットバルトが素敵すぎました。
4月27日(木)パリ・オペラ座バレエ団『パキータ』オーレリ/ルグリ
 ※2人に心からブラボー。素晴らしかったです。
4月29日(土)パリ・オペラ座バレエ団『パキータ』ドロテ/ベランガール
 ※マチュー・ガニオが降板。ドロテは堂々たる主役っぷり。先が楽しみです。
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2006年12月28日

ダンスマガジン2月号

今週の頭に、やっと病院へ行ってまいりました。例の腰です。とりあえずレントゲンを撮って、「悪いところはない」そうなので、やっぱりギックリ腰だったようです〜。まあ、先生からは「ギックリ腰」という言葉は出ませんでしたが、、、。痛み止め2種と胃薬1種をもらって帰ってきました。お気遣い下さった皆様、ありがとうございました♪ まだ日常生活は完全に元どおりではないんですが、何とか復活。勤務時間を短くして昨日から仕事に復帰、今日は無事に渋谷へNODA・MAP『ロープ』を見に行くことができました。渋谷の雑踏を恐ろしくゆっくり歩いて、迷惑な人だったかも…。

チャコットへ行ってダンスマガジン2月号を購入。ダンツァはまたしても無くなっていた…。

大きな来日公演がなかったので、国内のバレエ団のレポが中心。
Kバレエ『三人姉妹/二羽の鳩」では、吉田都さんと輪島拓也さんの写真がどれもとても雰囲気があって素敵。
東京バレエ団『ドナウの娘』。木村さんの写真がたくさん♪ ところがどれも粗い写真…。
他に、新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』、草刈民代『ソワレ』。

海外速報はベルリン国立バレエ団の『ロビンズ・プログラム』
先日TBSの『学校へ行こう!MAX』で感激したマラーホフとポリーナの『牧神の午後』の写真が3点。写真で見ても美しい。あ〜、生で見たい!次のベルリン国立バレエ団の日本公演で、ガラもやってくれないかな〜。
『ロビンズ・プロ』の演目は3つ。「牧神の午後」「コンサート」「ファンシー・フリー」です。「ファンシー・フリー」のディニュー・タマツラカルに関して、「彼が踊り狂う様子はまさに圧巻で」と評されていたのが気になりました。タマツラカルと言えば、去年のベルリン国立バレエ団の『ニーベルングの指環』でミーメを踊ったダンサーです。彼のミーメは最高だったんですよね〜。ミーメは芝居の要素が強い役だったので、是非彼のその「踊り狂う様子」を見てみたいものです。

特集は「バレエ年鑑2007」です。

読者が選ぶダンサー・ベストテンはこんな感じ。どうでもいいと思いつつ、ちょっと面白かったりもする。
【ちなみに2004年と2005年はこんな感じ。】

【女性】
1位 シルヴィ・ギエム
2位 オーレリ・デュポン
3位 スヴェトラーナ・ザハロワ
4位 吉田都
5位 アレッサンドラ・フェリ
6位 上野水香
7位 ディアナ・ヴィシニョーワ
8位 ニーナ・アナニアシヴィリ
9位 ポリーナ・セミオノワ
10位 アリーナ・コジョカル

女性の1位は相変わらずギエム。パリ・オペは女性はオーレリのみ。コジョカルは2年連続10位なのね、と去年の日記に書いたら、今年も10位でした。

【男性】
1位 マニュエル・ルグリ
2位 ウラジーミル・マラーホフ
3位 熊川哲也
4位 マチュー・ガニオ
5位 ファルフ・ルジマートフ
6位 ニコラ・ル・リッシュ
7位 アンヘル・コレーラ
8位 首藤康之
9位 ジル・ロマン
10位 ジョゼ・マルティネス

ここのところずっと1位だったマラーホフが2位。パリ・オペ勢が人気ですね。去年は姿を消していたジルと首藤さんが入っていてちょっと嬉しい。今年は公演がありましたからね〜。

2007年の来日バレエ&ダンス公演

気になる公演がいくつか。

【3月】
ブベニチェク兄弟&マリ=アニエス・ジロ『融ーYUH−』
少し前に、ハンブルク・バレエ団のファンサイト『ハンブルク・バレエ熱』さんで教えて頂いたんですが(ありがとうございます!)、今年は札幌以外でも公演があるようです。やったー♪♪

3月13日(火)19:00 プログラムB
3月14日(水)19:00 プログラムA
会場:新国立劇場 中劇場
一般発売:2007年1月27日
<主催サイトで先行予約があります→STVメディアフィールズ21

【6月】
ミラノ・スカラ座バレエ『ドン・キホーテ』
主催がNBSになってます。『ドン・キホーテ』だけじゃないですよね?

『ルジマトフのすべて』
6月29日(金)、30日(土)、7月2日(月)

【7月】
ニーナ・アナニアシヴィリ グルジア国立バレエ
こちらも既に話題になってますよね。ニーナは『白鳥』『ドン・キ』両方に出演。やっぱり両方見たいですね。主催はもちろん(?)ジャパン・アーツ。

国内公演で「お!」なのは、服部君の公演日程。私が知らなかっただけかもしれないけど…。

服部有吉×金聖響『ラプソディ・イン・ブルー』
6月15日(金)〜6月17日(日)Bunkamuraオーチャードホール
6月30日(土)梅田芸術劇場メインホール
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2006年12月26日

東京バレエ団『くるみ割り人形』12月7日

今日26日は、東京バレエ団の福岡公演でしたね。私はようやく東京2日目の感想を書き終えました。とりあえずこれを書かないと年を越せない。

東京バレ団 モーリス・ベジャール振付『くるみ割り人形』
2006年12月7日(木)18:30 ゆうぽうと簡易保険ホール


◆主な配役◆

<第1幕>
ビム:氷室友
母:高木綾
猫のフェリックス:松下裕次
M...(マリウス・プティパ、メフィスト、M...):中島周
妹のクロード、プチ・ファウスト:佐伯知香
光の天使:高岸直樹、平野玲
妖精:奈良春夏、田中結子
マジック・キューピ:飯田宗孝

<第2幕>
スペイン 闘牛士:高橋竜太、古川和則、鈴木淳矢
中国 バトン:高村順子
アラブ:中島周、西村真由美
ソ連:小出領子、大嶋正樹
フェリックスと仲間たち:松下裕次
パリ:井脇幸江、木村和夫
グラン・パ・ド・ドゥ:吉岡美佳、後藤晴雄

※男装の麗人(タキシードの女性):田中結子
※プチ・メフィスト:高橋竜太

ビデオ編集協力:GPA

東京バレエ団の『くるみ割り人形』2日目。大感動でした。
初役の皆さんもとても好かったし、M...の中島さんも2日目の方が全然余裕があって安心して見ていられました。こちらも2回目で慣れたし、向こうも一度舞台に乗せているのでやはり初日とは完成度が違うだろうし、私が初日に気になったバタバタ感もまったく感じませんでした。本当に、1回の本番がこれほど大事とはね〜。当日の雑感に書いたんですが、そういう意味では初役を2日目に持ってくるのは良い考えですよね。

プリンシパルやソリストやコール・ド、それらの違いというのは、世界を創る上手さ、空気を変える存在感だということを深く感じました。初役の皆さんも本当に好かったんですよ。フレッシュで、一生懸命だし、そこから生まれるパワーも計り知れないものがある。しかも私は東バファンなので、初役のダンサーへの応援の気持ちというのは大きくて、彼らが期待以上に良い舞台を見せてくれると妙に感動してしまったりもします(偉そうですみません…)。でもやっぱり、踊りではなくその存在の安定感や輝きが違うと感じさせる。自分の世界を創るのが上手いんですよね。

と言いつつ、この日は初役の皆さんがとっても素晴らしくて、舞台の完成度も増していて、初日より感情移入して見てしまいました。まんまとベジャールの世界に泣かされた。一度捕まってしまうともう逃れられなくて、舞台で繰り広げらる物語に心地よく心を揺さぶられてきました。母と子のパ・ド・ドゥで涙してからは、もう雪が降っただけで滂沱。あれだけ泣くと、もうなんか気持ち良くなっちゃうんですよね。

母役の高木綾さんが素晴らしかったです。
吉岡さんの、現実感のない母とはまったくの別物。高木さんは本当にお母さんのよう。暖かくて優しくて、涙が出ました。あの母性はどこから来るんでしょうか?この作品における母としては、少年の中で美しく神秘的に巨大化した、吉岡さんの母が正解なのかもしれないけど、私は高木さんの母に心を掴まれてしまいました。高木さんはもともと好きなダンサーなんですけど、断然大好きなダンサーになりました。細かい手先や足先なんかは、吉岡さんのほうがベジャールっぽいと感じさせたんですけどね。1幕終盤のビムとのパ・ド・ドゥでは、肌色のユニタードが綺麗。吉岡さんはちょっと痩せ過ぎなのが気になっちゃって、、。逆に2幕の白いドレスは吉岡さんの圧勝。って、勝負じゃないんですけど…。

氷室友さんのビムもとても好かった。彼のビムは本当に子どものようで、とても愛しい存在。守ってあげたくなるビムでした。全力投球で演じているのが全身から伝わってきて、そのひた向きさとビムの純真さがシンクロするようで、見ていて切ない気持ちにさせられました。そんな氷室さんと高木さんのパ・ド・ドゥは、母と子の健全なパ・ド・ドゥで、真正面からこちらに飛び込んできてしっかり心を掴まれてしまった。あんなにストレートに感動させてくれるとは。初日の吉岡&高橋ペアのパ・ド・ドゥもすごく好かったんだけど、全然別のものでしたね〜。どちらも本当に好かった。

猫のフェリックスの松下裕次さんも素敵でした〜。彼はなかなかのテクニックの持ち主で、軽やかな踊りとチャーミングな雰囲気がとても好きなんですが、加えて爽やかなところが素敵なんですよね〜。これ見よがしな感じがしない。大役の抜擢も、気負うことなく軽やかに演じてくれる。先が楽しみです。


初日、平野さんが眩しかったレッスン風景のシーンでは、同じ場所(最前列の上手寄り)に大嶋正樹さん。こちらもまた別格に輝いておりました♪ 最初に中央に出てきてソロを踊るのは、2日目も長谷川智佳子さん。そこへ加わる二人は大嶋さんと古川和則さんでした。初日の感想にも書きましたが、何気ないパートの安定感が高い。

「ファウストごっこ」のシーン。この日のプチ・メフィスト(赤い衣装の幼少時のベジャール)高橋竜太さんは、かなりの存在感。なんていうか、余裕があって楽しんで踊っている感じでした。表情も豊か。
「ファウストごっこ」からボーイスカウト、母の登場まで、慌しく感じた初日に対して、2日目はバタバタ感は無し。

2日目の光の天使は高岸&平野ペア。高岸さんは相変わらず楽しげ。平野さんも生き生きと軽やかに踊ってましたね〜。この2人だと身長差があるので、大きい変態と小さい変態(失礼…)のでこぼこコンビで可愛かった♪ 平野さんはカーテンコールでも頭を振り振り、楽しげでした。妖精は奈良春夏&田中結子ペア。奈良さんは弾けてましたね〜。思い切りの良い感じが彼女の魅力ですよね。現代の感覚があるというか、新しい空気を持ったダンサーだなという感じがします。

私的に2日目は感情移入して見ていて、ビムがマリア像を登る辺りからウルウルしてたんですが、高木さんの母が登場してからは、もう涙が止まりませんでした。痩せすぎない、柔らかくて優しいラインの高木さんがとっても綺麗でね〜。うつむき加減の瞳は慈愛に満ちて、そこはかとなく優しい存在感。そそて氷室さんのビムは、本当に子どものように純粋で無邪気で切ないんです。この日はビムよりも、母に感情移入して見ていたかも。母を慕う少年の気持ちではなく、母を失くした少年の心を想う母親の気持ちが、切なく伝わってきました。ビムと、そして舞台全体を包み込む高木さんの母の大きな愛に、心が洗われるような清々しい感動をもらいました。


この日のスペインは、高橋竜太&古川和則&鈴木淳矢。鈴木さんも好かったんだけど、やっぱり高橋さんと古川さんは存在感が違う。でも、目立たないけど鈴木さんも綺麗な踊りだったなと。
中国の高村順子さんがとっても好かったです。初日の佐伯さんも可愛らしくて踊りも申し分なかったんだけど、高村さんの中国を見たら吹っ飛びました。自分の世界を創り出す上手さは歴然の差。登場した途端に舞台の空気が、彼女の中国の踊りの世界にガラッと変わるのを感じました。バトン捌きも見事でしたね〜。短いシーンでしたが、手放しでブラボーでした。
ロシアの大嶋さんはこの日も好調。初日のグラン・パ・ド・ドゥでも感じたんですが、小出さんに良い押し出しの強さが身に付いたようで、見ていて頼もしかったです。いつも溌剌として軽やかだけど、なんか力強さが漲っていたな。大嶋さんと小出さんのペアも、悪くないですね。

「フェリックスと仲間たち」は、猫のフェリックスの長いソロ。松下さんの踊りはいいですね〜。踊りとしてどうのという前に、良い意味で肩の力の抜けた感じが好きなんです。驕りや気負いがなく、今できるすべてに真摯に取り組む真面目さを感じさせる。ニュートラルで、貪欲で、ストイック。って、ぜんぜん上手くまとめられないんですが、そんな感じです。松下さんの踊りを見つめる会場の雰囲気も印象的でした。期待をこめた緊張感と私は感じたんですけど、ハラハラしてる人もいたのかしら?踊り終わるまでジ〜ッと待って、ホッとして拍手みたいな、結構暖かい空気を感じました。

楽しみにしていた井脇さんと木村さんのパリ。
最高でした!相手が木村さんだと、井脇さんの可愛らしさがUP。木村さんのパリは名演でしたね〜。少しアンニュイでウェットな空気が、パリによく合っていました。何と言っても、手が美しくてね〜♪ 多分、木村さんは手のひらが大きいんですよ。伸ばした腕も然ることながら、少し折った手首がセクシーで、セクシーで。ウットリでした。井脇さんと木村さんで、ガラッと舞台の空気を変えてくれました。流石の一言。それにしても脇キャストを生き生きと楽しそうに踊る人ですね〜♪
慣れない社交ダンスのステップは難しいのか、2人が向き合って組むところは少しぎこちなかったです。腰が引けてるというか、何となく収まりの悪い感じでした。

吉岡さんと後藤さんのグラン・パ・ド・ドゥ。吉岡さんは絶好調ではなかったようです。破綻しないようコントロールして踏ん張っている感じは、ちょっと格好良かったかも。決して力を抜いているということではなくて、好調ではない中で最大限に綺麗に見せるために頑張っている感じがしたんですよね。当たり前っちゃあ当たり前なのかもしれないけど、、、。キラキラと輝く存在感は相変わらずで、素晴らしいなと想いました。後藤さんの方は、結構調子が良かったように思います。サポートやリフトはちょっとヒヤヒヤしたけど、ヴァリエーションはとても好かった。ときどき重たい感じのする後藤さんですが、それも感じなかったし、細かい足捌きも綺麗でした。

ベジャール版のグラン・パ・ド・ドゥには、タキシードの男性群舞6人が付きます。男性プリンシパルには冷ややかな目線、女性プリンシパルには賞賛の嵐を贈る、ちょっと笑いの起こる演出。男性のヴァリエーションの間も舞台にいて、「お手並み拝見しようじゃないの」みたいな冷たい空気。女性が登場するとみんなで駆け寄って「麗しい〜」「素晴らしい〜」の賞賛でお出迎え。2日目のタキシード部隊で面白かったのが、野辺誠治さんです。女性のヴァリエーション中もやっぱり舞台にいて、みんな身悶えしながらウットリと踊りを見ているんですが、野辺さんは遂に堪えきれずに2本の指を立てて誓いのマイム。それを隣の宮本さんが制してもまだ我慢ができず、左手の薬指を差して「結婚して!」アピール。あんなに乗りの良い人だったとは。最高でした。
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2006年12月25日

東京バレエ団『くるみ割り人形』12月6日

今更ですが、東バの『くるみ割り人形』の感想を書きました。何日かかったんだ…。世間が新国の『シンデレラ』とレニ国の公演で賑わっている中、痛む腰を堪えながら、コツコツと書いておりました。

東京バレエ団 モーリス・ベジャール振付『くるみ割り人形』
2006年12月6日(水)18:30 ゆうぽうと簡易保険ホール

◆主な配役◆

<第1幕>
ビム:高橋竜太
母:吉岡美佳
猫のフェリックス:古川和則
M...(マリウス・プティパ、メフィスト、M...):中島周
妹のクロード、プチ・ファウスト:高村順子
光の天使:高岸直樹、野辺誠治
妖精:井脇幸江、西村真由美
マジック・キューピー:飯田宗孝

<第2幕>
スペイン 闘牛士:氷室友、小笠原亮、松下裕次
中国 バトン:佐伯知香
アラブ:中島周、西村真由美
ソ連:長谷川智佳子、大嶋正樹
フェリックスと仲間たち:古川和則
パリ:井脇幸江、平野玲
グラン・パ・ド・ドゥ:小出領子、木村和夫

※男装の麗人(タキシードの女性):奈良春夏
※プチ・メフィスト:?(気になる…)

ビデオ編集協力:GPA


ベジャールの『くるみ割り人形』は、とても好きな作品です。もちろん映像でしか見たことがありません。東京バレエ団の上演を見るのも今回が初めて。スクリーンでの映像やダンサーの台詞はどうしているんだろうという疑問もすべて解決したのでスッキリしました。そして、東京バレエ団がこの作品をここまで演じきってくれたことに感激。初日はヒヤヒヤしながら見る瞬間もあったけど、あちゃ〜と思うことは一度もありませんでした(ヒヤヒヤしたのは、ほとんど台詞の場面)。流石にタキシードはちょっと着こなせていなかったけど、光の天使はお似合いでしたね♪(あそこまでコスプレすれば、日本人も何も関係ないか、、、)。

BBLの映像で使われていた天井からのスクリーンは、東バではテレビを上から吊るすことで代用していました。ベジャールのナレーションは、ベジャール自身による日本語吹き替えのテープ。ちょっと聞き取りにくいところもあって、字幕にしてくれればよかったのにと最初は思ったんですが、あれはあれで貴重だしこのまま使用するとして、プラス字幕があると分かりやすくてよかったと思います。M...、ビム、パリ(女性)のダンサーは台詞がありました。ソ連の大嶋さんも「雄叫び」有り。BBLの映像との違いは、飯田さん演じるマジック・キューピー。映像ではアコーディオン奏者のイヴェット・オルネが光の天使として登場し、素晴らしい演奏を聴かせてくれます。彼女の存在が素晴らしいんですよね〜。飯田さんのマジック・キューピーは、彼が完全に舞台から退いたら誰が踊るのだろうかと気になってしまいました。キューピーは、アコーディオン演奏の代わりに手品を連発。初日は手品が気になっちゃって、周りの踊りを見逃してしまいましたよ…。

【第1幕】
幕開き、M...と猫のフェリックスが見守る中、胡桃で遊ぶビム。何気ないシーンだけど、少年の孤独が切ない。そこに大きなクリスマスプレゼントの箱を持って登場する母、吉岡さん。白のスーツが本当によく似合う。彼女の美しさが際立っていました。吉岡さんの踊るベジャールは結構好きです。踊り慣れているのかもしれないけど、彼女の指先や足先までベジャールの動きが浸透している気がする。2日目の高木綾さんを見たらより一層そう思いました。2日間通して見て、「一番ベジャールっぽい」と思ったのが吉岡さんだったかも。古川さんの猫のフェリックスは、踊りは絶好調という訳ではなかったようだけど、とても好かった。古川さんは、こういうキャラクターが重要視される役を踊ると生き生きとしますね。同じベジャールでも、『M』の“シ”より猫のフェリックスの方が私は好きかも。
ビムの高橋さんは大好きなダンサー。こんなにずっと高橋さんを見ることができるなんて幸せでした。年齢をまったく感じさせない少年っぷりは流石。高橋さんは、こういう作品だと本当に生き生きと楽しそうに踊りますよね(もちろん、古典作品等で脇をしっかり固めているときの高橋さんもとっても素敵ですが)。クルクル変わる豊かな表情も素晴らしかったです。髪がもう少し短いとより少年らしくてよかったかもな〜。
中島さんのM...は格好良かった!お髭も似合うし、その佇まい、表情もとてもセクシー。ダークな雰囲気の役は珍しい中島さんですが、ダークサイドも十分いけますね。予想以上の存在感に驚きました。中島さんは素敵だしとても好きなダンサーなんですが、正直M...を踊ってあそこまで存在感が出せるとは思っていませんでした(すみません…)。だって、M...はジル・ロマンの映像で見ちゃってるから、多分誰がキャスティングされても期待できなかったと思う。ただ、ちょっと生真面目に取り組んでいる印象は拭えませんでした、特に初日。「頑張って」M...を踊っているという感じ。もう少し軽やかさやユーモアの部分に余裕が感じられると良かったなと思いました。クールなところや威厳を感じさせる部分はとても好かったです。踊りは文句無しだったのではないでしょうか?出ずっぱりでもスタミナは切れないし、細かい踊りをとてもクリアに綺麗に踊っていました。
欲を言えば、登場しただけで舞台の空気を変えるほどの存在感が欲しかったなと。踊っていなくても、そこにいるだけで舞台を支配する力が、もう一歩だったと私は思いました。中島さんも十分に場を支配する力を持つことが可能なダンサーだと思うので、期待しているという意味で。

暗幕が外されて、一気に明るいレッスン風景の場面へ。全員デザインの違う、赤と白で統一されたレッスンウェアがとっても綺麗。こういうベジャール作品の衣装のセンスがとても好きです。まず目に飛び込んできたのは、最前列の上手寄りにいた平野玲さん。大袈裟ではなく、そこだけキラキラ輝いていたんですよ〜!決して私が上手寄りに座っていたからではありません。なんてオーラを放つようになったんでしょうね♪ 踊りも申し分なく輝いておりました。最前列センターには長瀬直義さん。彼の綺麗な踊りもとても目を引きます。最初に中央に出てソロを踊る女性は、2日間とも長谷川智佳子さん。軽やかで可愛らしくて、パッと舞台が明るくなりました。長谷川さんの踊りに加わる2人の男性ダンサーが平野さんと長瀬さん(だったと思う)。舞台がパッと華やぐ、いい3人でした。こういう何気ないパートに安定感があると、東バファンとしてはとても嬉しくなりました。

初日の第1幕は、ややバタバタした印象がありました。それが気にならなくなったのは、ビムと母のパ・ド・ドゥの辺りから。場面が展開するので精一杯というか、慌しくシーンが流れていくような感じがして残念でした。「はい、次のシーン!はい、次のシーン!」っていう具合で、なかなか物語りに入り込めなかった。まあ、初日は向こうもこちらも色々慣れていないから、仕方ないと言えば仕方ないんですが…。

「ファウストごっこ」(と私が勝手に呼んでいるんですが)のシーンで、幼い頃のベジャールがメフィストの扮装をしている役「プチ・メフィスト(仮)」が、誰だか分からなくて気になりました。2日目は高橋さんだとすぐに分かったんですけど。高橋さんが踊っているということは、氷室さんとのダブルキャストだったのかな〜。どうも氷室さんより体格が良いような気がしたんですよね。あれだけ踊るし印象もある役なので、プチ・メフィストも配役に載せてほしかったです。

この辺りでは、中島さんの台詞(テープ)「マリウス・プ、ティ、パ〜」にドキドキしたり、ボーイスカウトのシーンでの中島さんの「ボーイスカウトは!」のタイミングが早いな〜と思いながら見ておりました。ファウストごっこからボーイスカウト、そこからマリア像が反転して母が登場する辺りまでが、一番バタバタしてたかな、、、。

やっと登場した光の天使。高岸さんは成りきり過ぎで面白かったです。何故あの人はあの役で水を得た魚のように踊るんでしょう?面白い人ですよね〜♪ 首を傾げる仕草が可愛かったです。踊りは大きくてとても綺麗。それにしてもお肌が白いですね。妖精の井脇さんがとっても綺麗でした。あのブロンドのウィッグが似合うのは井脇さんだけですよね。輝きと優しさがあって、金色の光で舞台を包むような暖かさがありました。西村さんもキュート!西村さんは結構乗りが良い人なんですよね。そこも好きなところなんだけど。井脇さんと2人、とても明るく楽しげな妖精で、踊りも空気感も安心して見ていられました。

ビムと母のパ・ド・ドゥは、吉岡さんと高橋さんだと、母と息子というよりは恋人のような空気がより強かったと思います。吉岡さんの母は本当に美しくて、まったく現実感がないんです。「この森の神殿で、思い出の女神となったぼくのおかあさんは、より偉大で、より美しく、神秘的な存在になった」という台詞のとおり、まさに少年の心の中で女神となった神秘的で巨大なマリア像のイメージそのままでした。吉岡さんは、この世のものとは思えない美しさを感じさせることがよくあって、加えてそこに得も言われぬ陶酔的で官能的な雰囲気を醸し出すことがあります。幼い頃に母親をなくした少年にとって、母親のイメージは神秘的なままで、永久に現実感を帯びることはないのかもしれない。「大きくなったら僕はママと結婚するんだ!」といつもそう言っていたビムにとって、7歳のときに死んでしまった母親は永久に恋人のまま。むしろそのイメージはより大きく神秘的になる一方で、それが行き着いた場所があのパ・ド・ドゥだったのではないかと。衣装を脱いだ(もちろん肌色のタイツ)2人は、互いに体中から溢れんばかりの愛で繋がっていました。そこには母と子という関係と、それを飛び越えた恋人のような関係と、更にそれも飛び越えた深い愛と慈しみと、もう様々なものが渦巻いていて、何とも言えない陶酔感、幸福感がありました。もしかしたら、ベジャールの創るこういう母と子のパ・ド・ドゥが「見ていて好かん!」という方もいるかもしれない。私はむしろそのくすぐったさも含めて、こういう形の愛のパ・ド・ドゥを創るベジャールがやっぱりすごいと思うんです。

そして雪の降りしきる中、マジック・キューピーの登場。スキンヘッドに白のタキシードの飯田さんは流石の存在感。初日はあまりに席が近かったので、飯田さんがマジックをする手元がはっきり見えてしまって、ちょっと残念。軽やかなステップを踏む飯田さんが素敵でした。ここで降る雪の量が半端じゃないんです!確か徐々に量が増えていったと思うんですが、ダンサーの足元が心配になるくらい、とにかく物凄い量で降る、降る!あれはいい効果でしたね〜。特に2日目は私自身、感情移入して見ていたので、あの雪の量作戦にまんまと泣かされてしまいました。
相変わらず降りしきる雪の中、中央に構えたM...と、その両脇で光の天使と妖精が忙しく踊る1幕の幕切れが、何故かとても好きなんですよね。

【第2幕】
2幕の冒頭のシーンがとても好きです。何故だかとても優しくて、美しい幕開け。10組ほどの男女のペアは、母と子のイメージ。男性は子どもというより赤ん坊のようで、女性陣はみんな母性的な空気がありました。ここでは私は、吉川留衣さんと宮本祐宜さんのペアばかり見ていました。なかなか良いペアだと思うんだよね〜。単に好きだからかもしれないけど。宮本さんの笑顔と無邪気な甘えっぷりにやられました。
舞台下手で母がビムを包み込むように横たわったところへ、M...が登場。二人にキスを贈ります。映像のジル・ロマンは、手のひらに乗せた愛を、フッと息を吹きかけて二人に届けるような優しいキスを贈ります。私のすごく好きなシーン。中島さんは、ありったけの愛を2人に投げるような力強いキスで、あれもすごく素敵でした。

残すはディベルテスマン。
白いドレスで登場した吉岡さんは、まるで少女のように無邪気。あの(今見るとちょっと時代おく…)ドレスが似合うのも吉岡さんしかいないだろうと思わせるメルヘンぶりは流石です。成長したビムの中で、成長しない母親は既に守るべき対象へと変わっていたのかもしれないと思いました。花のワルツで、男装の麗人(と私が呼んでいる、タキシード姿の女性)にキスをされて卒倒しそうになる姿は、吉岡さんにピッタリ。似合いすぎでした。

スペインに良いダンサーがいるな〜と思ったら、松下裕次さんでした。ますます2日目のフェリックスが楽しみになった私。
中国のバトンの佐伯さんは、オカッパ頭が可愛い。バトン捌きも申し分なく踊っていて、とても可愛らしかったんだけど、2日目の高村さんを見たら、その空気作りの上手さの差は歴然でした。
アラブ。中島さんのアラブスタイルも素敵。この辺りになると見ている私も慣れてきて、中島さんのM...の世界に少しずつ入ることができました。西村さんも安定感のある踊りと神秘的な雰囲気が素晴らしい。多少サポートが不安でも、西村さんの踊りと創り出した世界は崩れないんですよね。
ソ連の大嶋さんは、あの衣装がよく似合う〜♪ 2日間とも踊りも好調のようで、爽快でした。長谷川さんは、「超人的で、すごいテクニック」という、ここでのソ連のイメージとはちょっと違いました。可憐で、軽やかな風のような長谷川さんの踊りは素敵だったけど。
そしてパリ。初めて聞く井脇さんの声は、思ったより細くて可愛らしい声でした。井脇さんのパリは最高でしたね〜。とにかく世界を創るのが上手い。舞台の空気をサラッと変えて、見ている私たちを事も無げに別の世界に連れて行ってくれる。踊りはもちろんですが、あの笑顔が何とも言えず好きです。平野さんも素敵だった〜。大好きな2人が踊ってくれるのは、見ていて本当に楽しい。井脇さんと平野さんだと、若い男が年上のお姐さんの尻に敷かれている感じで面白かったです。
花のワルツではタキシードの男性陣に交じって、女性が一人タキシードで登場。初日は奈良春夏さんでした。彼女のサバサバした男っぽい感じが格好良くて、雰囲気はバッチリでした。ちょっとハイヒールが踊りにくそうに見えてしまったところが残念だったかも。美人で女性的な外見とは裏腹に、佇まいはとても男性的で、その奈良さんがメルヘンチックな雰囲気満載の吉岡さんにキスをするシーンは、倒錯的な雰囲気がとても良かった。

最後はグラン・パ・ド・ドゥ。中島さんの台詞はちょっと早口だったかな、、、。
初めて見る小出さんと木村さんのペア。ディベルテスマンの最初、白いユニタードで一度登場するんですが、2人ともオーラがある! 簡素な衣装が一層2人の輝きを増すように、キラキラと輝いていました。小出さんまで一回り大きく見えるほど。2人の相性は、完璧というほどではないけど、とても好かったのではないでしょうか。組むことも少ない2人だろうし、それにしては破綻なく綺麗に踊っていたと思います。なんて言うんでしょう、ちょっとくらいサポートがグラっとしても、2人のそれぞれの完成度が高いので、大きな乱れに繋がったりしないんですよね。なんか妙に安心して見ていられる。木村さんは相変わらず踊りが冴えていて、ヴァリエーションは見事でした。ちょっと衣装が大きい気がしたんですが、あれでいいのかしら?今回の嬉しい驚きは、小出さんです。良い意味でけれん味が出てきましたね。自分をきちんとアピールするのが上手になったというか。控えめだった小出さんが、良い押し出しの強さを持ち始めたように思いました。

グラン・パ・ド・ドゥが終わって、これまでのキャラクターが入れ替わり立ち代り登場するころになると、「終わらないで〜」と思う。ベジャールの全幕ものを見るといつも思う、この「終わらないで」という感覚(もちろんベジャール作品だけではないけど)。この感覚が、寂しいけどとても快感。こう思えたら、「勝ったな」と思うんです。それは、振付家や演技者に「負けた〜」という感覚。正確には「やられた〜」かな。この「やられた」と思う瞬間が、舞台芸術を見る側としては「いいもの見たな」という勝利の瞬間なんです。変なこと言ってすみません。もちろん、いつもそんなことを考えて見ている訳ではありません。見ているときはそんなことは考えずにただ感動しているんですけどね。
posted by uno at 00:45| Comment(2) | TrackBack(0) | バレエ公演2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月23日

東京バレエ団通信 第29号 2006 December

私の腰ですが、相変わらずあまり調子はよくありません。あれから(新国の『シンデレラ』を断念してから)ずっと仕事を休ませてもらっています…。ちょっと良くなったかと思ったら、また翌日悪化しててショックを受けたりして…。月曜日に病院へ行くつもりです。早く復帰したいわ、、、。

東京バレエ団のクラブアッサンブレから久しぶりに「東京バレエ団通信」(第29号 2006 December)が届きました。季刊なので年に4回しか届かないことは分かっているんですが、届くたびに「久しぶりだな〜」と思ってしまう。そういえば、メルマガの方は9月以来届いていません…。

メインは、「ザ・カブキ」「ベジャールのアジア」座談会。メンバーは大嶋正樹、古川和則、平野玲、小笠原亮の4人です。男4人、なかなか仲良さげで読んでいて楽しかったです。小笠原さんは“オガ”って呼ばれてるのね。彼は、海外公演で既に「中国の不思議な役人」の娘役を踊っているんですよね。因みに公演回数通算20回、うち海外公演17回だそうです。
古川さんは2004年に「バクチV」を初演したとき、「本番で珍しく緊張した」んだそうです。「ここ数年はあまり緊張しなくなってたんだけど、久々に脚が震え」たらしい。なんだか古川さんらしいコメントですね〜。

「レパートリー・アーカイブ」では、木村和夫さんが「中国の不思議な役人」の魅力を語っています。
それまで、ベジャールでもクラシックでも下半身の動きを重要視していたのが、この役人を踊ることで、「アームスで周りの空間を引き寄せたり目線で表現するといった、上半身や手の使い方の重要性」に改めて気が付いたんだそうです。手の表現や効果的な見せ方、そして役人での彼なりの目線の表現などを語ってくれています。コンタクトが乾いて落ちてしまうので、瞬きのタイミングも考えているとか。初演のときは、ビデオでジル・ロマンの役人を見て参考にしたんだそうです。え〜!!そ、その映像、なんとかどこかが出してくれないですかね、、、。
木村さんはこの役人を、海外では既に10回くらい踊っているそうなので、日本での再演が楽しみです。
posted by uno at 22:56| Comment(3) | TrackBack(0) | アッサンブレ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月21日

レニ国のTV情報/東バ予約確認ハガキ

レニングラード国立バレエ団の『くるみ割り人形』の公演が、NHK-BSで紹介されるそうです。収録されたのは12月10日(日)の大宮ソニックシティでの公演。配役はエフセーエワとシヴァコフだそうです。1分間程度の紹介だそうですが、ファンの方は是非〜。

12月23日(土)放送予定
エンターテインメントエクスプレス「BS週間シティ情報」
NHK衛星第1テレビ
土曜日  18:10〜18:49
翌日曜日 00:20〜00:59(再放送)

→詳しくは光藍社で。


昨日、NBSから予約確認ハガキが届きました。東バの『白鳥の湖』と『ドン・キホーテ』です。振り込み期限が29日だし、チケットの到着は来年よね。一緒に届くはずの舞台写真がとっても楽しみ。席はとりあえず納得できる範囲内です。ちょっと後ろだけどセンターブロック。上野水香の『ドン・キ』だけサイドブロックでした。相変わらず人気があるのね。


オーストラリア・バレエ団の公式ブログが、ちょこちょこ更新されていて、何気に楽しみにしています。日本人のダンサーも3人いらっしゃるようだし、日本公演では何かしら活躍してくれると嬉しいな〜。オーストラリア・バレエ団のチケットは、祭典会員の友人に追加枠でとってもらうことにしました。これまでの経験上、会場やDMの先行予約で取るよりもいい席が取れるということが分かったので。必ずそうだとは言い切れないですけど。『白鳥の湖』はルシンダ・ダンが男爵夫人の日、『眠れる森の美女』はルシンダ・ダンじゃない方の日にしました。ダンのオーロラはとても好きだったんだけど、マシュー・ローレンスがあまりタイプじゃないので、、、。でも、実は私、オーストラリア・バレエ団の公演をとても楽しみにしていて、できれば両キャスト見に行きたいと思ってるんですよね。ただ、この前後の時期って結構忙しいじゃないですか?服部くんの公演が6月にあるし、ルグリの公演は7月の後半に始まるし。ニーナ・アナニアシヴィリの公演も7月ですよね。毎年夏はバレエファンにとっては忙しいですね。

→オーストラリア・バレエ団 日本公演公式ブログ
posted by uno at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | バレエ日記2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月20日

『学校へ行こう!MAX』ウラジーミル・マラーホフ

昨日放送された『学校へ行こう!MAX』を見ました。

これまで、吉田都さん、中村祥子さん、ポリーナ・セミオノワ&フリーデマン・フォーゲル、上野水香さんと様々なゲストが登場しましたが、今回は遂にマラーホフです。ポリーナや中村祥子さんも登場して、結構見応えがありました。もちろん基本はバレエティですが、こちらもそのつもりで見ているので、特に何も考えずに楽しんで見てました。

なんと言っても嬉しいのは、マラーホフとポリーナの『牧神の午後』(ロビンス振付)のリハーサルと、本番の映像ですよね〜♪ リハーサルもですが、本番の舞台の美しいこと!得も言われぬ美しさと官能性があって、短い映像でしたが惹き込まれました。日本ではまだ踊っていないし、あれは貴重でしたね。

今回のバレエ学生は、以前吉田都さんがゲストのときに登場した望月理沙さん。なんと、ローザンヌの1次を通過して、スイスの本戦に出ることが決まったんだそうです。それは良かった〜。都さん、そしてマラーホフのレッスンを受けたことを糧にして、是非頑張ってほしいですね。

中村祥子さんも『牧神の午後』のリハーサルをしていました。彼女の舞台はまだ見たことがないんですが、芯の強そうな大人の女性の雰囲気があって素敵ですね。ベルリン国立バレエ団の次の日本公演では、きっと彼女も活躍してくれるだろうと思うと楽しみです。まだ前回の日本公演が2005年だから、次はもう少し先かな。
posted by uno at 23:28| Comment(2) | TrackBack(0) | バレエ日記2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする